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ウチワサボテン

サボテン科  学名:Opuntia ficus-indica

仏名:Figue Barbarie, figue d'Inde(フィグ・バルバリー/フィグ・ダンド)
英名:Indian fig(インディアン・フィグ)


【概要】
  • よく成長すると高さ5m程、幅3m程にまでなる大きなサボテンで、主としてその果実を食用にします。
    葉は「しゃもじ」のような形、平たく肉厚で、その全体ほぼ等間隔に数本のトゲをまとめて伸ばします(ページ下の写真参照)。
  • 葉の主に上部の縁にいくつか黄色い花を咲かせ、その花の付け根が、結実した後に果実として成長し、長さ6〜10cm程度のビワのような楕円形の実になり、熟すと共に明るいオレンジからオレンジ赤に色づきます。
  • 販売されているものの殆どは(ヨーロッパでの場合)トゲは除かれていますが、処理を施していない果皮には細かいトゲがあるため、丁寧に拭い取るか洗って落としてから扱います。
    外皮自体は、トゲが付いていた小さなイボ状の黒っぽい粒がまばらに散る他はすべらか。 厚みがあり、ジューシーで甘い果肉を包んでいます。 果肉はパッションフルーツやザクロのように小さな黒い種を含み、これは噛みつぶすか飲み下すなどして食べてしまっても構いません。
    ヴィタミンCに富みます。
  • 原産はメキシコ、南西アメリカ。 現在ではアフリカや地中海、イスラエルなどでも栽培或いは半ば野生化して生息し、イスラエルでは「キリストの果実」として国の果実とされているのだとか。
【購入場所・選び方・保存】
  • フランスでは、モロッコなどからの輸入フルーツを扱うお店(マルシェなど)で時々見かけます。
    私は、よくスパイスとミントの葉を調達しに行く、移民の集まるマルシェで買い求めています。
    シーズンは秋の終わり頃から、寒い時期に見かけます。
  • 皮がすべらかで傷みがなく、カビがないきれいなもの(花が付いていた側、つまり先端の平たい部分は要チェック)を選びましょう。 傷があると熟す前に傷んでしまう恐れがあります。
    まだほとんど緑の状態で売っていることもありますが、ややオレンジ色がかったもの、又は熟して赤味が入ったものを選び、購入後食べ頃を迎えたらすぐに食べきってしまえる分だけを購入しましょう。 長期保存はできません。
  • 完熟では柔らかく傷みやすいため、味わうには少し早めの状態で販売されている事が多いので、購入後、洋梨同様に常温に2〜3日(又は状態によっては様子を見ながらそれ以上)置いて食べ頃を待ちます。
    指先でそっと押してみて柔らかければ食べ頃です。
    ただし、一旦熟すととても傷みやすいので、すぐに味わうか、冷蔵庫に入れて翌日には食べきってしまいましょう。
【TOMATOより】
  • 生食が主。 ても瑞々しく、よく熟した柿のようにジューシーで甘く、不細工な見かけに反してとても美味しいです。
    最も簡単なのは、キウィのように真っ二つにナイフで切り分けてスプーンですくいます。 ただし横に切るのではなく、縦に(長さの方向にナイフを入れて)切ると良いです。
    他に、フルーツサラダやサッパリしたレタスのサラダ、人参のサラダなどに使ったり、ヨーグルトとあわせるなどしても良いですよ。
  • 適当な環境であれば、種から栽培することも可能らしいです。 食べる毎に家の鉢の隙間にいくつか種を埋め込んでいるのですが・・・ 発芽した試しがありません。 やはりちゃんと専用に鉢を用意して環境を整えてあげないと無理みたいですね。

    (右の写真は、南フランスに出掛けた時にたまたま見付けたもの。 むやみにカメラを向けると笑われつつも、やっと出番がありました。 ただ、ウチワサボテンの中にもいくつか種類があるそうです。 たまに観葉植物として温室栽培している人も居ますよね)

マダムTOMATOの“グルメ・ガーデン”
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