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ふくらし粉

仏名:Levure(ルヴュール)


 ◆ ベーキングパウダー
  • 下の重曹をベースとし、更にいくつかの酸の類を配合したもので、保存中の化学変化を妨げるために主にコーンスターチ、又は小麦粉が加えられたものです。
    その種類は様々な配合によって多様に存在し、市販品の種類はさほど多くはありませんが、業務用には用途別に様々な区分がなされているのだとか。
  • 写真はフランスで一般的な、ほぼどこのスーパーマーケットにも置いてある「VAHINE」というお菓子材料メーカーのもので、「Levure Chimique:ルヴュール・シミック」と呼ばれています。
    この他、アルザス地方で使われていたという「Levure Chimique Alsacienne:ルヴュール・シミック・アルザシエンヌ」というベーキングパウダーの一種もあり、パッケージを見る限りではつなぎがコーンスターチ(前者)か小麦粉(後者)かの違いだけで大差ないようです。 ただ、粉の量に対する使用量が前者は倍示されており、どうやら膨らませる力はアルザス風の方が強いようです。


 ◆ 重曹
  • こちらもベーキングパウダー同様化学薬品のようなもの。 ベーキングパウダーのベースとなっているもので、英語では「Baking soda:ベーキング・ソーダ」と呼ばれます。
  • ベーキングパウダーとの大きな違いは、水分に触れた時点で化学反応を起こし始めるのがベーキングパウダー、熱を加えないと変化しないのが重曹。
    香りの繊細なお菓子などに利用すると、ふくらませる力ベーキングパウダー同様にあっても臭み(独特の匂い)と僅かな苦みが加わってしまいます。 その上、例えば重曹を使った黒糖蒸しパンなど色が濃く仕上がることもあるので、使い方によっては良い効果をもたらしますが、洋菓子作りにはベーキングパウダーが好まれます。
    重曹はどちらかというと蒸し饅頭の皮などに使われます。

  • フランスでは、スーパーマーケットのお塩売り場の棚の一角に見つかります。
    名称は「BICARBONATE:ビカルボナート」「Bicarbonate alimentaire:ビカルボナート・アリモンテール(食用重層)」


 ◆ ドライイースト
  • 大抵のドライイーストは、パン生地などに混ぜる前に一旦ぬるま湯に溶いて5〜10分程置き、プツプツと泡立ったところでパン生地に混ぜ込み、生地を1ないし2回程度発酵させます。 この発酵の際にふんわりと生地を膨らませるのがイーストの役割。
    近年大分減ってしまいましたが、フランスではパン屋さんで生イーストを分けてくれるところがあります(有料です)。
    写真のものは顆粒のドライイーストをサシェに小分けにして売っている、上のベーキングパウダーと同じ大手お菓子材料メーカーのものです。
    なかなか元気の良いイーストで、我が家のピザ生地の粉300gに対して小さじ1杯弱でも充分ふくらみます。 つい最近同メーカーから更に活発らしき「Hyper active」だったかな、新商品が出たようです。


 ◆ ビール酵母
  • 一般家庭ではイーストほどに頻繁に使われるものではありませんが、近頃その栄養価が注目されて健康志向のBIOショップなどにビール酵母を使った色々な食品を見かけます。
    ビールの製造に使われる酵母の1種で、パン作りのイースト同様にビールの元である麦芽の汁の中でたっぷりの栄養を吸収して増殖し、アルコール分、炭酸ガスを作り出します。 ビールが発泡するのはこのお陰。
    そうして増えたビール酵母を洗浄・乾燥させたのが、パン作りなどにも利用されるイースト菌のような製品です。
    ライ麦パンは確か、こうしたビール酵母の一種を使って発酵させるため、原料の粉によるものだけでない独特の風味が生まれるのではなかったかな・・・? それで種酵母を常に用意しておく必用があると聞いた気がするのですが・・・(詳細は今度プロに尋ねておきます)
    ちなみに、ダイエット効果云々と日本で話題になったらしいのですが、私はそういうむやみな使い方には反対。
    フランス語では「Levure de bierre:ルビュール・ドゥ・ビエール」です。 実際に使った事がないので、近々使い方も確認してみますね。


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