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レンズ豆

豆科:一年草  学名:Lens culinarus

仏名:Lentilles  英名:Lentils


【概要】
  • 中央アジア原産のマメ科の植物の種を食用とします。
    草丈20〜40cm程、夏の終わり頃に平たいサヤを付け、中に1〜2個の豆が入っています。
    その種類は写真の、一般的に知られる「グリーンレンズ豆」「ブロンドレンズ豆」「赤レンズ豆」の三種のみならず、数十種類に及び、その質感は種類によって微妙に異なります。

    右の写真は上から、グリーン、ブロンド、赤、最後はフランス・シャンパーニュ地方の「Lentillon rose」。
  • 乾燥豆の状態から煮えるまでの時間が最も短い豆で、グリーン及びブロンドは30〜40分程、赤レンズ豆は最も短く20〜30分程。
    小豆やインゲン豆のように、半日から1晩水に浸しておく必用もなく、洗ってすぐそのまま調理にかかることが出来ます。
    カレーやスープ、粉にして薄いパンのような物にするなど、インド料理によく使われます。
    また、フランスではオーヴェルニュ地方でグリーンレンズ豆の栽培が盛んで、地方料理を発祥に全国で親しまれています。
↑ 赤レンズ豆 ↑ グリーンレンズ豆
↑ Lentillonレンズ豆 ↑ Belugaレンズ豆
Picutres/Photos copyrighted
↑ ブロンドレンズ豆  


【栽培・採集時期と保存】
  • 食用に購入した豆でも、物によっては発芽する事があります。
    栽培するに値するだけの収穫を得るには、畑に大量に育てる方が良いのですが、鉢植えやプランターでも育てる事はできます。
    育て方は至ってシンプルで、直に浅く掘り返した土に散らして土をかけ、適度に湿り気を与えてあげると発芽するので、程々育ったところで間引きします。 もしくは、苗床を作って発芽し、5cm以上に育った所で畑などに移植しても良いです。
    いずれにせよ陽当たりの良い所で、乾燥を避けて育てましょう。
  • 収穫はサヤが膨らみ、それが黄ばんだ色に変色し、乾き始める頃。 乾燥させて、豆だけ集めて湿気を避けて保存します。
【お料理への利用】
  • 「レンズ豆のサラダ」「レンズ豆の冷製」(共にグリーン又はブロンドレンズ豆使用)「赤レンズ豆のスープ」「レンズ豆とソーセージ煮込」「レンズ豆もやしと人参のサラダ」「レンズ豆のパテ」「レンズ豆と野菜の煮込み」などのレシピを用意しています。


【その他:Lentillon】
  • 右の赤茶色をしたものは、フランスでもシャンパーニュ地方で古くから栽培されている「Lentillon」(カタカナにできない発音なのですが、最も近いのはロンティオンといった風)。
    正式には「Lentillon rose de Champagne:ロンティオン・ロゼ・ドゥ・シャンパーニュ」、もしくは「Lentillon Champagnois:ロンティオン・シャンパノワ」とも呼ばれます。
  • フランスで最も一般的なグリーンレンズ豆よりも更に小振りで薄く、色は茶がかった渋いピンクから茶、国内でも極わずかしか生産されておらず、グリーンに比べて知名度は遙かに低いものです。
  • 緑と同じように調理できるものの味わいがやや異なり、ポックリしたグリーンに比べるとどこかトロッとしたバターのようななめらかさがあります。 これがかえって好きずき分かれるポイントかもしれません。
     私はグリーンの方が好みですが、ローズ(Lentillon)の繊細さも捨て難く時々仕入れて来ます。


【その他2:Lentilles Beluga】
  • 上記「Lentillons」よりも珍しいレンズ豆。 フランスのBIOショップで最近(2004年中頃)初めて見付けたもの。 名称はカタカナにすると「ロンティーユ・ベリュガ(仏語風音)」和風に言い換えると「ベルガ・レンズ豆」といったところでしょうか。
    詳しい事はよく分からないのですが、健康嗜好が高まる中、豆への注目度もアップする今日、フランスでも遅ればせながらに珍しい豆や国内で馴染みの薄い外国のお豆が店頭に登場し始めました。 こちらもその一つ。
    差し当たり数日お水に浸して「もやし」に、茹でてサラダといった無難な使い方をしていますが、胚芽米と一緒に炊いた「レンズ豆ご飯」には、グリーンよりもこちらの方が美味しい気がします。 好みの問題かな。
    ただ、風味はグリーンに近いです。
  • 粒は、ブロンドより小さいグリーンレンズ豆よりも更に小さく、上の「lentillons」と同じくらいに小粒。 でも、グリーンレンズ豆と同じくらいふっくらして可愛らしいお豆です。 色は黒でもツヤツヤ。

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