マダムTOMATOの“グルメ・ガーデン”
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365のチーズ


Bethmale ベットゥマル

  
AOC:なし
セミハードタイプ、低い円柱型
熟成期間:2〜6ヶ月
重量:約4.5kg
サイズ:直径約、高さ
主生産地:
MG:45%

Côtes du Frontonnais、Gamay (Touraine)など、軽い赤ワイン、もしくはやや甘口の白ワインでも

フランス、ピレネーのアリエージュ地方のチーズと同名の谷間で作られる、セミハードタイプの中型チーズ。
地元の伝説によれば、14世紀頃に誕生したものと言われる。
羊乳や牛・羊混合乳の多い地方ながら、このチーズの原料は牛乳。 凝乳は型詰め後にプレスしますが、その際に加熱はしません。
粗い凝乳をあまり強くプレスしないようで、生地には、凝乳が押し固められた際の穴がほぼそのままにまばらで不規則な穴が見られます(写真の通り)。

熟成の間に外皮は毎日上下ひっくり返しながらこすられ、外皮は固くなり、渋めのオレンジから砂色に色づき、型詰めの際に押されるピレネーチーズの刻印が窪みとなって刻まれています。
弾力のあるしっとりとした生地には極軽いミルクの酸味と甘味があり、どちらも主張しすぎない調和を保った割と食べやすい類の味わい。

羊乳製もあるとどこかで読んだ事があるものの、詳細不明。
また、聞くところによれば製造地域で似たような類のチーズが様々手作りされており、「Aulus」「Luchon」「Cierp de Luchon」「Castillon」「Erce」等々、色々名で呼ばれているのだとか。


TOMATOより:写真のものは、行きつけの厳選チーズ屋さんで発見。 私の好みをあらかた把握しているマダムが切り盛りするお店で、しっかりと熟成した完成度の高いものしか薦めてくれない中で珍しくこちらから指定したもので、でも彼女のお墨付き。
そのマダム、好みが割と強めのチーズなため、さすがに写真のものも割としっかりした味わいに仕上がっています。 コンテやカンタルなどこの類の生地のチーズ一般に言えることですが、マイルドめかコク深く風味強い仕上がりになるかは、同じ名の同じ産地のチーズを示しても作り手によって微妙に異なります。

2003年11月24日







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