マダムTOMATOの“グルメ・ガーデン”
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365のチーズ


Blu Mauri ブル・マウリ

    
AOC:なし
軟質青かびタイプ、円柱型
熟成期間:?
重量:5kg程
サイズ:直径約20cm、高さ約20cm
主生産地:?
MG:45%



TOMATOより:近所のイタリア食材店で見付けたものなので、「名称は“Blumauri”、原料は牛と山羊乳半々、MG45%」とまでは聞いてきたものの、それ以上詳しいことは、調べても周囲のチーズ通に尋ねても何ら詳しいことが分からないかった青カビチーズ。

その後、「Mauriマウリ」というイタリアの会社が製造販売しているもので、商品名は「Blu Mauri」と判明。
山羊乳、牛乳を50%ずつ、つまり半々用いたミックス乳製のブルーです。
イタリアでの名は「Bontazola Piccante」ボンタゾーラ・ピッカンテ。


お味の方は、さすが“ピッカンテ”だけあって、ブルーの中でも「強烈」の類。
私は、幼い頃に初めてブルーチーズなるものを味わった時に、こんなに素晴らしいチーズがあることを知らずに生きてきた人生を悔やんだ程(といってもその当時の人生たるやまだほんの5〜6年の人生でしたけどね)のブルーチーズ好きで、ゴルゴンゾーラのドルチェは「あの程度で青かびチーズと呼ぶのかしら」とつぶやきながら、ロックフォールやブルー・デ・コース、ラクイーユ等々あれこれ試し、もっと青かびが凝縮されたチーズは無いものか? と思い続けていたのですが・・・
これぞ正に、私が知る限りの青かびチーズの中で最も「青かび」が強いもの。 ブルーだけでも舌にピリッとした刺激があるのに、牛山羊混合ミルク製というお店の人の言葉は誤りではなく、山羊乳チーズ独特のピリリとしたキレのある辛味が加わってかなり強い味わいに仕上がっています。 香りのチーズではなく、「味」が強いチーズ。
購入する時に2タイプあって、コロコロと切り口から2つ3つに分かれてしまう程の1切れと、1/4サイズの塊とあり、「ドライ(前者)とそうでないのとどちらが良い?」と聞かれ、ややしっとりしている後者を選んできたのですけれど、それがこんなではドライの方はどうなってしまっているのやら? その後見かけないのでまだ試すチャンスがありません。

ゴルゴンゾーラのような甘味(ドルチェ、ピッカンテ共)、ロックフォールのようなコクを味わえるのはむしろ青かびが殆ど無い辺り。 中心部の、まるで細かい灰を混ぜ込んであるかと思いたくなるほどに黒っぽい青カビがビッシリはびこった辺りは、刺激が強すぎて折角の混合ミルクの風味をそこなってしまうと感じる程。
青かび嫌いな人には凶器とも言えましょう。 逆に青かび好きな人であっても、よっぽどのめりこんだ人にしか勧められそうにありません。
それでも、生地自体の味わいは塩味は割としっかり、シャープさと共に、味わううちにジワジワとコクが感じられて美味しいです。
熟成期間はお店の人は把握していなかったようで厳密には分かりませんが、味わったところでは3ヶ月は経っているのではかろうかと思います。 生地の黄色味が薄いのは山羊乳混合のためだとすると、4ヶ月ということもあり得るかな、いずれにせよ正解は現時点では知りようがありません。
今後何か分かったらページを書き換えます。

2003年12月8日







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