マダムTOMATOの“グルメ・ガーデン”
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365のチーズ


Fourme d'Ambert フルム・ダンベール

  
AOC:1972年5月9日
軟質熟成青カビタイプ 高い円柱型
熟成期間:2〜3ヶ月
重量:約2kg
サイズ:直径13cm、高さ19cm
主生産地:オーヴェルニュ地方
MG:50%


フルーティーでドライな白、又はロゼ、赤でも良い
Rieully, Sancerre, Sauvignon de Touraine/Berry, Vouvray (mousseuxスパークリング/moelleux甘口), Cote-Roannaise, Côtes d'Auvergne, Côtes du Forezなど

8世紀頃から知られる歴史の古い青かびチーズ。
夏は暑く冬は長く寒いフォレ(Forez)の山中、標高600〜1600m辺りで草をはむ牛のミルクを原料とします。

表皮は柔らかくやや乾いているものがよしとされ、薄い渋いイエローにやや青みがかったグレーの極薄いカビが広がります。
生地にも湿り気がありやわらかくねっとりとしていて脂分が感じられるなめらかな舌触り、大小様々な不規則な空洞があり、その殆どに緑色の青かびが見られます。
その青カビは、ロックフォールやブルー・ドーヴェルニュのような刺激はやや少なく、フランス産ブルーチーズの中では、青かびの刺激という点ではマイルドな方。 生地には独特のミルクの甘味と軽いえぐみがあります。
外皮の臭みが気になる人はよけても構いませんが、食べても差し支えありません。

原料ミルクは殺菌した牛乳。 これに凝乳酵素を加えて得た凝乳を砕き、青かびの元となるペニシリンを加えて型詰めし塩を加えます。
次いで度々上下をひっくり返しながら水(ホエー)切り及び乾燥。 次いでカビの繁殖を助けるために外から内側に向けて針を刺して空気穴を作り、湿度の高い熟成室(カーヴ)にて少なくとも28日間は熟成させます。

食後のデザート前のチーズプレート向きですが、アペリティフや前菜にカナッペやスフレ、サラダなどにも使えます。


TOMATOより:私はブルーチーズは全般的に大好きなのですが、数あるブルーの中で私にとって何故か最下位なのがこのフルム・ダンベール。 羊乳チーズ好きなのでロックフォールが最も好きなのはいわずもがな、デンマークのブルーも、クリーミーなイタリアのゴルゴンゾーラやドイツのカンボゾラいずれも牛乳ベースなので、元のミルクが原因というわけでも無さそうで、未だに理由がハッキリしません。
強いて分析してみるなら、ブルー独特の舌にピリピリという刺激感に足りず、ブルーの割にはミルク臭さの方が強く感じられるので今ひとつ というのが最たる理由なのかもしれません。
味わいあって、“美味しい筈”なチーズだとは思うのですが・・・ 好みは人それぞれ、相棒はロックフォールよりこちらが好み。








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