マダムTOMATOの“グルメ・ガーデン”
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365のチーズ


Gouda ゴーダ

  
AOC:対象外
硬質熟成タイプ 低い円柱型
熟成期間:通常4〜6ヶ月、1年以上物もある
重量:約1200g
サイズ:通常直径35cm、高さ10〜12cm
主生産地:オランダ
MG:48%

フルーティーな赤ワイン、ブロンドビール
熟成が進んで割れるほどに固いものは、腰のある赤ワインや黒ビール

大きなハード(どちらかというとセミ・ハード)タイプのオランダのチーズ。 同国のチーズ生産量の6割を占めるというオランダチーズの代表格。
写真はあまり一般的ではない熟成2年の古いもの。

名称はオランダ、ロッテルダム近くのゴーダ村にて作られていた事から。 13世紀頃からあったらしい。
通常は外皮はオレンジがかったイエローでワックスがけしてある。
生地の色は暖かみのある明るいイエロー、非加熱だがプレスされるため身が締まっており、小さなばらつきあるサイズの気泡が点在する。
弾力がありしなやかでミルクの味わいが濃くこってりながらも口当たりは優しい。 ミルクの甘味があり、風味も良く食べやすいチーズ。

デザートチーズに最適。 その他サンドイッチ、スライス又はキューブに切ってサラダに散らしたり、グラタンやピザなど焼くお料理にも良い。
熟成が進んで生地が壊れる程になっていたら(2年近いもの)、スライスするかすり下ろしてお料理に使う。



TOMATOより:
写真は2年物、薄刃の包丁では表皮ごとカットするのは無理な程硬いです。 チーズ屋さんのマダムにも、作業台をゴンゴンッと叩いてみせて「硬いわよ」と確認されたほど。
その分味は凝縮されていて美味しいこと!(2年前のミルクと思うとなんだか複雑な気分にもなりますが、4年前のブリーに比べたらまだまだ序の口)
一般的なゴーダはミルクの香りがして優しい味わいで日本の子供でも難なく食べられそうなのに対し、2年物は濃い味わいとイタリアのパルミジヤーノのようなざらっとした結晶粒、強い風味と濃い味わいそして微妙に鼻腔に届く奈良漬けのようなほのかな香りも感じられました。
香りはさほど強くないものの、食べ付けない人には「臭い」と言われてしまうかもしれません。
フランスのカビチーズも美味しいけれど、年期の入ったフランス・バスク地方のオッソ・イラティやイタリアのパルミジヤーノのような濃厚な味のチーズもたまりません。
本当はスライスしてサラダに散らし、少しだけトーストに使おうと思っていたのに、あまりの美味しさにそのままつまんで食べきってしまいました。
濃厚なチーズが好きな人は試してみる価値大アリですよ! ただ、チーズもワインと一緒で元が良くなければ熟成期間が長くなったからといって必ずしも美味しいわけではなく、また、熟成状況(温度や湿度など)によってもその味わいに違いが出るので要注意。
アルコールを合わせるならワインよりも濃い口のビール、ブラウンか黒ビール辺りがよく合いそうです。
トゥール市内のマルシェのチーズ屋にて:約19ユーロ/kg

Gouda Cumin:クミン入りゴーダ。 カレーに似た煙たいような独特のスパイス(実際、カレーにも用いられるスパイス)、クミンの種が丸ごと生地にまんべんなく混じっている。
Gouda Ortie:イラクサ入りゴーダ。日本で山野草として親しまれるイラクサは主に茎を食用としますが、ヨーロッパでは若葉を楽しむ野草。葉が混じっています。
2002年10月21日







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