マダムTOMATOの“グルメ・ガーデン”
http://www.franco-japonais.com/tomato/
365のチーズ


Pecorino al pepe nero ペコリノ・アル・ペーペ・ネロ

  
AOC:(D.O.P)
タイプ:ハードタイプ
形状:シリンダー型
熟成期間:
  フレッシュは製造から20〜60日
  セミフレッシュは同90日
  熟成物は6〜12ヶ月
重量:16〜18kg程
主生産地:イタリア・シシリア島
MG:50%?

シシリアの赤、もしくはコクのあるフランス各地の赤

粉チーズやスライスなどお料理に幅広く使われるイタリアの硬質チーズ「ペコリノ」の一種で、生地に丸ごとのブラックペパー(黒胡椒)が加えられているものです。
生地全体に黒胡椒の香りが行き渡り、写真のものはちょっと偏っていますが、ペパーの周囲はかなり強い風味があり、胡椒の粒ごと味わって良いのですが、辛味があるのと強烈すぎて折角の羊のコクたっぷりのチーズの味わいが負けてしまいそうなので、そのまま味わう場合は黒い粒は取り除いても良いです。

外皮は水切りした時のザルの跡があり、濃いオレンジ茶で乾いています。
生地はよく締まっているもののもろく、薄切りや小さくカットしたものを指先で潰すと崩れるほど。 生地の色は熟成段階によてアイヴォリーがかった白から濃いクリーム色に変わります。
リコッタのようにそのまま、又はお料理に使うなど、製造後20〜60日以内のフレッシュな状態でも販売されます。
味わいはドルチェ(Dolce)からピカンテ(Piccante)と、これも熟成期間によって変わります(当然、熟成が長い程味わいが強まります)。

他に、イタリア語の文献によれば(なんとなくしか読めないのですが)、山羊や牛のミルク(混合又はいずれか)を使ったやはりシリンダー型の硬質タイプで黒胡椒を加えた似たようなものがあるのだとか。 重さ12.5kg、産地でしあ味わえないのかしら・・・?


TOMATOより:写真は知り合いのチーズ屋さんのボスの幼なじみのこれまたチーズ屋さんにて購入。
とにかく黒胡椒風味が強いので、羊乳チーズは好きでも胡椒が苦手な相棒は黒い粒から最も遠い部分を少しつまんだだけで放り出していました。
スパイス好きな私にもちょっと強すぎて、折角のチーズの味を堪能できない程なので、胡椒をあらかた取り除いてサラダやパスタのあしらいに使いました。
そのまま味わうにはちょっと塩分が強いのがペコリノの難点、しかしその分お料理には大活躍。 パルミジャーノ同様に様々なお料理にアイデア次第で利用できます。

2003年5月19日







© Mme.TOMATO : "Gourmets Garden" de Mme.TOMATO
All rights reserved / Tous droits résérvés