マダムTOMATOの“グルメ・ガーデン”
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365のチーズ


Taleggio タレッジオ

  
AOC:1955年
軟質熟成ウォッシュタイプ 四角形
熟成期間:最低40日
重量:約1.7〜2.2kg
サイズ:一辺約20cm、厚み約5cm
主生産地:北イタリア・ロンバルディア州、ピエモンテ州など
MG:48%

ロワール川・シェール川沿いのフルーティーでドライな白
Rieully, Sancerre, Sauvignon de Touraine/Berry

生まれは定かではないが、中世(11〜12世紀)頃から北イタリアのロンバルディア州で作られている四角い牛全乳チーズ。 原料乳は生又は加熱殺菌されているものもある。
名称は同州内にある渓谷「タレッジオ(タレッジョ)」より。ただしこの名称は19世紀に定められたもので、「ストラッキーノ:Stracchino」という別名もある。
主にベルガモ、ブレシャ、コモ、クレモナ、ミラノ、パビア、トレヴィーゾの8つの地区にまたがって作られる。

角盤型の上面には大きな丸い刻印が4つ押されているのも特徴。
加熱せず型詰めして自然脱水される割に生地はよくまとまっていて弾力があり、ねっちりしている。
添塩は手で行われ、表皮(可食)は塩水で洗われ、色は生地と同じ様なクリーム色からピンクがかったオレンジ色(熟成による。写真のものは淡いピンクオレンジに色づいている)。
熟成は木の板の上で最低40日間、カーヴか温度調整された熟成室にて行われる。
表皮は薄い割にしっかりしているもののウォッシュタイプの香りの強さはほとんどなく、生地はクリーミー。 味わいにもクセが無く、馴染んだミルクの甘味、軽やかな酸味がありフルーティーとも表現したいマイルドな味わい。 ただし熟成が進むと色あいは濃く、香りはやや強まって来る。
塩味はまんべんなくよく効いている。

食後のチーズプレートの一員としてパンに乗せてそのまま食べるのがピッタリ。 キューブカットかスライスしてカナッペなどにしてアペリティフのお供や、刻んでオムレツに入れてもよし、蒸かしたポテトに乗せてオーブンでとろけさせてラクレット風やグラタンなどに乗せるのではなく混ぜ込んでしまったり、ピザ、サラダなど美味しい使い道も多い。
以前、アメリカのサイトでだったかチェリーの赤ワインとお砂糖煮を一切れのタレッジオに添えたデザートのようなアントレのようなものを見たことがあります。 案外そんなのも面白そう。
産地ではポレンタ(トウモロコシを細かく砕いたものを粥にょうに煮詰めたお料理、パンやご飯代わりにする)の薄切りにバターと共に乗せて溶かして味わう「polenta cunsada」など郷土料理にもよく使われるそう。


TOMATOより:ウォッシュタイプのチーズの食感は好きだけれど、強い香りが苦手 という方にはお薦め。 マイルドながらも子供だましではない味わいがあります。
茹でた熱々のショートパスタに刻んだセージの生葉、オリーヴオイルを散らして、細かく刻んだタレッジオも加えて混ぜ溶かしただけでも絶品ですよ。
トゥール市内のマルシェにて、17.42Euros/kg

2003年2月17日







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