マダムTOMATOの“グルメ・ガーデン”
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365のチーズ


Vacherin ヴァシュラン

  
AOC:1981年3月24日
軟質熟成カビタイプ(非加熱)
木箱入の低い円柱型
熟成期間:
重量:小は480g〜1,3kg、
   大は2 kg〜3,2kg
サイズ:小直径12〜15cm程、
   高さ5〜6cm
    大直径30cm程、
   高さ4cm
主生産地:フランシュ・コンテ地方
   ドーヴ県
MG:45%


ジュラ(Jura)、アルボワ(Arbois)の赤又は白ワイン、サヴォワ地方の白ワイン、ジュラソン(Juraçon)のドライな白

軟質非加熱、型詰めの際軽く圧されます。

生地はとてもクリーミーで塩味は軽く、アイヴォリーからクリーム色。 熟成が進んだものは生地がとても柔らかくなるため、木型から出さずにスプーンですくってパンに付けて食べます。
表皮は洗ってできるもので、薄く黄から淡いブラウンがかったカビに覆われやや厚みがあり、緩やかに波打っています。
エピセア(Epicéa:Epicea:モミの木の一種)の木沸くに加え、薄い丸い木箱に納まっています。 この木枠もAOCの規定に含まれています。

Mont d'Orモン・ドールとVacherinヴァシュラン共に同じチーズを作っており、生産地によって名称が異なります。
生産は、スイス国境近くに広がる指定地区の標高700m以上の土地にて。
これまでに知られているこのチーズに関する最も古い記述は18世紀の書物ですが、恐らくもっと以前から存在し、かつては僧院にて作られていたのであろうと言われています。


TOMATOより:オレンジ色で波打つ表皮は一見臭みが強そうな印象を受けるのですが、味わいはまろやか。
スプーンで食べるという割に、案外クリーミーな生地はもっちりとしていて今すぐにとろけてこぼれ落ちるような柔らかさとはやや異なります。
それでもトロリとした生地をスプーンですくって、皮のカリッとした焼きたてのバゲット(フランスパン)につけて口へ運ぶと・・・ 側に置いたワイングラスを傾ける速度が増しそうです。 そして再びスプーンを握りしめてチーズに挑みかかる事間違いなし。 実際、写真のヴァシュランはチーズ屋さんの試食会にお邪魔して味わったのですが、皆の伸びる手の早さといったら! スプーンを握る手をあきらめてカメラに持ち替えて、なんとか何事も無かったかのように消えてしまう前に撮影した次第。
親しいお友達を集めてのチーズパーティーなどを開催する際など、フォンデュ感覚で皆でつついて食べられて楽しいですよ。 ボリュームたっぷりなので10人くらいまでなら問題なく楽しめる上、余ったらグラタンやトーストなどのお料理にも使えます。

2003年3月18日







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