ヒナゲシ

ケシ科:1年草
学名:Papaver rhoeas
仏名:Coquelicot(コクリコ)
英名:Field poppy(フィールド・ポピー)
和名:ヒナゲシ

【概要】
  • 利用部位:花弁。
  • ヨーロッパの荒れ地や休耕の畑、牧場や畑の縁などに自生する雑草でもあり、初夏から真夏、鮮やかなオレンジ赤の花を咲かせる。
  • 花弁は天然着色料としてワインの色づけなどに用いられる他、やや希だが料理のあしらいやジャムにもできる。
  • ケシといっても種類豊富で、ドラッグ或いは薬として用いられるオピウムの原料にされるケシ(ポピー)とこのヒナゲシは別物。 ただし大量に飲食すると毒となることがあるので、注意が必要(眺めるか切り花として楽しむに留めましょう)。
↑ 近所の野原にて(野生のヒナゲシ)。

↑ 野生のヒナゲシ。
↑ 園芸種。


【TOMATOより】
↑ うなだれたつぼみ(野生種)。
  • 6〜8月、野原や麦畑によく見かけます。
    薬草として、或いは香草として用いることはありませんが、古くからヨーロッパではこの花弁をハーブティーに用いてきました。
  • 少し前にTV(フランス国営放送のニュース)で紹介されていた話によれば、国内どこだかのベッド&ブレックファストでこの花弁を使ったお料理をスペシャリテとしていて、料理のあしらいや花から採れる鮮やかな赤色を生かして真っ赤なソース(デザートや肉料理など)にしたり、シャーベットやジャムなどにも使っているとか。
    しかし手元の薬草図鑑(Secrets et vertus des plantes médicinales -- Séléction du Reader's Digest)によれば、あくまでも「薬草」であるため、大量摂取は避けるべし、と記されています。
  • 私は食用利用はせず、たまに野原で摘んで来て切り花として生けて楽しんでいます。 その場合は、既に咲いているものを摘むよりも、よく膨らんで今にも開きそうなつぼみを集めるのがポイント。 咲いた花はすぐに散ってしまいますが、つぼみなら咲き始めから散るまでの鮮やかな色を楽しめます。




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