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ミカン科:常緑低・高木
学名: Murraya koenigii
仏名:Feuille de Curry(フゥイユ・ドゥ・キュリー)
英名:Curry leaf(カリー・リーフ)
【概要】
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利用部位:葉(生、ドライ)、樹皮と根を薬用。
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「ナンヨウサンショウ」という別名があり、山椒(サンショウ)の葉を大きくしたような葉(ただし小葉は、対生する山椒と違って互生)を付ける常緑低木又はやや高木の葉を、主にインド料理に利用します。
本場ではお庭に木を植えておき、生の、ドライよりも香りが良く香りの強い小葉のまとまりをお料理に直接入れて香り付けし、食べる直前に取り除く、或いは小葉だけを調理のはじめに熱した油に散らして香りを引き出し、そのまま他の食材を加えて一緒にいためたり煮たりに用います。
生の方が香りの良さはドライに勝り、また、その強さも異なるため、例えば生の小葉10枚が料理に与えるのと同じ程度の香りを乾燥させた葉で得るためには、1.2〜1.5倍ほどの乾燥葉を用いることをお勧めします。
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葉と根には、炎症を抑えたり、鎮静作用、血行を促進させる作用があると言われます。
【選び方】
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生葉の場合:恐らく大抵は細くともやや固い枝ごと、枝先を刈り込んだ形で束にしたり袋に詰めたりして販売しているかと思います(パリのインド食材屋の場合は枝ごと袋詰め)。
鮮度が良ければ良いほど、葉に艶があり、小葉が枝から落ちません。 そして、鮮度が良いものを選ぶのが良いに越したことはありません。
小葉が枝からパラパラと沢山落ちている袋よりも、まだ枝にしっかり付いているものを選びましょう。
乾燥の場合:恐らく袋詰めで売っていることでしょう(国や店によっては量り売りもあるかも)。
乾燥させると葉が少し黒ずみますが、元が緑色であったことが見抜ける色合いのものを選びましょう。
空気が乾いた良い環境であまり時間をかけずに乾燥させてあることが分かる目安になります。
【TOMATOより】
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まず次、生の葉を入手し熱心に使い始める前の私の率直な感想です。
香りは名が示す通り、特に生の葉を手の平でパチンと叩いて(冷や奴用のシソや山椒のように)嗅ぐと、カレーに似た香りがすると言われます。
話を聞くと興味深いので、やっと見付けて飛びついたドライの葉からはあまりステキな香りがせず、どことなくネズミのような異臭を感じて、結局使わずじまいの葉が今だ手元に残っており、私からはお料理に関するアドヴァイスは出てきません。
質が悪いのか、使い方が悪かったのか・・・? 何か上手な利用法を見付けたら追記します。
しかし、インドのヴェジタリアン料理にはどちらかというと欠かせないハーブの一つのようです。
その後〜現在(インド食材専門店があるパリに転居して以来)は、このハーブ、我が家のインド料理にしばしば使います。
あくまでも私が表現するところでは、という前提ですが、「生まれと育ちは日本、でも興味を持って世界の様々なスパイス類に慣れ親しんでいる」という方でも、このカレーリーフの生の葉に初めて出会って嗅いでみて、即座に「あ〜ら素敵な香り!」と言えてしまう人は50パーセントもいないんじゃないかな?と思います。
一般的な感覚では「かなりクセが強い」と思われることでしょう。
初めてのハーブ、スパイス類に抵抗がなくて、クミン、ニゲラのような香りを料理の中に見つけても苦い顔をしない方、そして食の冒険に貪欲な方にだけ、お勧めしたい、というのが私の正直なところです。
そしてやはり生の葉を使うのが一番。 加熱調理の初めの段階で、他の種スパイスを熱した後、或いは最初に、フライパンや鍋で熱したオイルの中に放って揚げるようにして香りを引き出します。
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