月桂樹/ベイリーフ/ローリエ/ローレル

クスノキ科:高木
学名:Laurus nobilis
仏名:Laurier(ローリエ)
英名:Bay, Sweet bay(ベイ、スウィート・ベイ)
   Laurel(ローレル)
   Bay leaf(ベイ・リーフ)

【概要】
  • 利用部位:主に葉(生、ドライ) 高さ15m近くになる木で、英語の名はこの木にベイ(丸い実)が付くことから来ているようです。 初夏に黄緑がかったクリーム色の目立たない花を付け、結実すると小指の先ほどの丸く黒い実になるのですが、日本では実を付けているのを見かける事は希なようです。 は表面にややツヤがあり、若い葉は黄緑、枝の根元に近づくにつれて古い葉は濃い緑色をしています。 どちらかというと春の若い葉よりも、固く濃い緑色の葉の方が香りが良いので、そのものを食べるわけではないので固い葉を利用しましょう。 実は食用にはしません。 ジュニパー・ベリーなどと混同しないようにご注意を。
【栽培・採集時期と保存】
  • 日本での栽培も可能で、庭木や垣根として普通のお庭に植わっているのを時々見かけます。 お料理に使うための葉の収穫は最も良いのは開花前ですが、一年中利用でき、陰干しすれば乾燥させた葉もハーブとして利用できます。 葉を採集する際は、傷や傷みなどの無いものを選びましょう。 クスノキ科の木に多い殺虫作用を持つため、虫はほとんどつきません(枝や幹に貝殻虫が付くことはありますが、芋虫などには魅力の無い木のようです)。 香りをお料理に添えるためのもので、例えばポトフーなどを煮込む際に加えたら、食べる前に取り除きます。 スジばっていてとても固くて食べられた物ではありません。 しかし乾燥させたものを細かい粉にしたものの場合は、カレーやミックススパイスなどに混ぜることがあります。
【お料理への利用】
  • 洋風煮込み料理にはとても頻繁に利用されます。 ことにお肉との相性がとても良いので、ポトフーやポテといったじっくり煮込むお料理に。 ポタージュに香りを添えても良いです。 また、カレーやマリネなどに加えて楽しむ事もできます。 また、テリーヌの上に飾り&香り付けも兼ねて一枚乗せて焼いたり仕上げに乗せたりも。
【薬効など】
  • 実から採れる精油は石鹸に使われるのだとか。 同じ類のクスノキは日本の昔ながらの防虫剤「樟脳(しょうのう)」に使われるなど、上にも書きましたが、虫よけ・殺虫効果を持つようです。 ただ、お料理には葉を多くても2〜3枚利用する程度なので人体に害はありません。 しかし、お料理に使える月桂樹以外に同じ仲間の似た木があり、中には有毒なものもあるので間違いなく月桂樹であるかどうかをきちんと見極めるのが大切です。 不確かな時はむやみに採集せず、信頼できるお店で購入しましょう。 また、ヨーロッパではやや毒性を含むタイプの葉を極少量ハーブとして利用する などと本に記載されているのを幾度か見かけましたが、極力手を出さない方が良いと思います。




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