イラクサ/刺草

イラクサ科:一年草
学名:Urtica dioica
仏名:Ortie(オルティ)
英名:Nettle(ネットル)

【概要】
  • 利用部位:若葉・若芽

  • 日本でもヨーロッパの一部でも、山菜として知られています。
    民家近くの木の下や道端等に、半日陰を好む植物ではあるものの繁殖力が強いので群をなして自生します。

  • ヨーロッパでは春から初夏の山菜の他、薬用にも利用されています。

  • 茎や葉には細かい棘(とげ)があり、この棘には蟻酸(ぎさん)と呼ばれる成分が含まれ、毒ではありませんが肌に触れると半日から一日不快な痛みが残ります。
    下茹でするなど加熱する事によって扱いが楽になります。

 
↑ イラクサの茂み
 
↑ イラクサの棘(トゲ)

【採集】
  • 栽培は滅多にしないものですので、野山での採集が主となることでしょう。
    イラクサに似たもので、日本の野山には葉が対生するニガクサと呼ばれるものがあります。
    毒性はありませんが、そちらは食用にしないので葉が互生し、細かい棘があるかどうかで見分けます。
    最も分かり易いのは軽く指先で触れてみて、チクチクと痛みが走ればイラクサという少なからずマゾシスト的な判断方法もあります。
    なお、採集の際は厚手の長袖・長ズボンに加え丈夫なゴム手袋等をして棘に刺されないようにご注意下さい。

【採集時期と保存】
  • 同じく野山での事ですが、採集時期は葉の柔らかな春から初夏(日本の場合は春)、基本的に保存は効かないため、お料理へは季節のみお楽しみ下さい

【お料理への利用】
  • 日本では葉を取り除いて湯がき、お浸しや煮物へ利用していましたが、フランスでは逆に葉をスープや肉料理等へ利用します
    いずれの国も自ら野へ出向いて採集する山菜としての楽しみが主で、市場に出回る事は希でしょう




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