スイバ/オゼイユ/スカンポ(俗称)

タデ科:一年草
学名:Rumex acetosa
仏名:Oseille(オゼイユ)
英名:Sorrel(ソレル)

【概要】
  • 利用部位:若葉・花 味わいは淡泊ながら酸味が強く、春の野草の一つとして、フランスの家庭料理、レストラン等でよく使われます 葉は先の尖った矢尻型をしていて、同じタデ科のギシギシに良く似ていますが、やや葉が小振りで草丈も60cm程度と小さく、より繊細な姿をしています 春から夏にかけて茎の先端よりいくつかに枝分かれして花を付けます 日本で“スイバ”と呼ばれる物は地方によっていくつかあり、時にはこちらのスイバを示す事もありますが、同じタデ科のイタドリをスイバと呼ぶ場合があります これはいずれも酸味があることからこう呼ばれるようです 根からは黄色の染料が取れます その他、食用・薬用からは外れますが、葉に含まれるシュウ酸を利用して、汁で銀製品の汚れ落としにも利用されます
【採集と保存】
  • フランスでは栽培もされており、春先になるとスーパーマーケットや市場に出回りますが、日本では野山での採集が主となることでしょう 間違えたとしても毒性はありませんが、上記の通りタデ科のギシギシ(こちらの方が関東では自生しているカズがはるかに多い)と間違えないように注意が必要です 茎の付け根の両側にヒレのように垂れ下がる矢尻状の葉があるかどうかが大きな違いです 種を採集する場合は夏、花が終わった後に穂先を採集しもみ落とします
【薬用利用】
  • 葉にはヴィタミンを多く含む他、カリウム、シュウ酸を含みます シュウ酸は取りすぎると体内に蓄積されるので、大量に食用利用する場合はヴィタミンはやや失われますが茹でこぼしをして取り除くようにします 葉は解熱作用、肝臓や腎臓疾患のための利尿剤、根は乳化剤として用います
【お料理への利用】
  • 淡泊ながらも爽やかな酸味が好まれ、春の若葉をサラダ、スープ、ソース、オムレツ、キッシュ、肉・魚料理に利用します 酸味が強いので、ホウレンソウ同様に使うと味わってビックリ。 下茹でして茹で汁をこぼしてから調理するとやや酸味を除く事ができます。




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