サフラン/薬用クロッカス

アヤメ科
学名:Crocus sativus
仏名:Saffron(サッフロン)
英名:Saffron(サフロン)

【概要】
  • 薬用クロッカスという名もある通り、クロッカスの花(偽物もあるのでお家で採集する時や異常に安いものを見付けた時は要注意)の雌しべの先端、3つに枝分かれしてる部分をスパイス・ハーブとして利用します。
    ヨーロッパへはスペインを拠点に広まったためなのでしょう、スペイン料理にはとてもよく利用されるものです。
  • 淡い青紫に縦に細い筋の入ったチューリップ型の花からひとつひとつ丁寧に手摘みし、乾燥させるため恐らく世界で最も高価なスパイスでしょう。
    写真のものはマルシェのスパイス屋さんで1グラム1ユーロ(書いている現在のレートでは126円程)。
    そのままお料理に加えるのではなく、お湯又は準備するお料理に利用する何らかの液体に浸して色を出して(色水にして)から、色&香り付けします。
  • ほのかな香りながらも独特で、スペイン料理の代表格「パエリヤ」のイエローはこれによるものです。
    また、フランス各地にある魚のスープ「スープ・ドゥ・ポワッソン」や「ブイヤベース」にも香りを添えるスパイス(ハーブ)。
  • 乾燥した状態では鮮やかな濃い赤ですが、出る色はそのままではなく鮮やかなイエローです。
  • 高価で希少価値の高いスパイスでもあるので、似た色が出る紅花の花びらなどを混ぜてサフランと称して販売するような所もあるので、本物を購入した場合はくれぐれも気を付けて。 乾燥させた雌しべの先端そのままのものと粉末状とありますが、粉末は香りが飛びやすく他のものを混ぜて増量されている場合もあるので、極力原型を留めたものを選びましょう。

【参考レシピ】
  • 「欧米料理:肉・魚」の“パエリヤ”のレシピに使っています。
    色づけだけが目的だったら、ターメリックで代用が可能。 ただ、香りと色の両方を求めるならばやはり他に譲れません。
  • パエリヤに限らず、パンやお菓子に色づけしたりスープ、お野菜の煮込み料理など、強烈な香りを持つわけではないので利用範囲はとても広いです。
  • 月経を促す作用があり婦人病の薬用として利用される事があるそうなので、妊婦さんの食用は避けた方が良いようです(大量に、又は頻繁に利用するのでなければ、元々一度に極少量しか使わないのもなので危険は少ないですが、注意するに越したことはありません)。




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