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キク科:多年草
学名: Tanacetum vulgare
仏名:Tanaisie(タネズィー)
英名:Tansy(タンジー)
Golden buttons(ゴールデン・ボタンズ)
【概要】
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利用部位:主に花、希に葉、茎、種。
ヨーロッパ、シベリア原産で、地中海地方を除くヨーロッパの自然界のやや荒れた乾燥土や野原に生える逞しい植物。
一カ所に広く根を張り、数本の茎が真っ直ぐに立ち上がるので花を付けると野でもとても目立つ。
茎には細かい毛が生え縦に細い筋が入っている。
夏から初秋(7〜9月)にかけて枝の先ほぼ同じ高さにならぶように辛子色に近い濃い黄色の頭花を付ける(写真は太陽が強く明るすぎ:実物はもっと深い色合い)
この花に花びらが無くヨモギの花に似ている事からヨモギギクの和名が生まれた。
防虫効果が知られ、ヨーロッパでは昔から天井につるしてハエよけ、衣装棚やタンス、食器棚、ベッドのマットレスの間に入れる等して虫よけに利用され、他に犬や猫ののみを遠ざけるために小屋やマット等にもしのばせていた。
花からは黄色又は金色の染料が取れる。
【栽培】
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強い植物なので野から採ってきて移植も可能、地植え又はプランター栽培が出来る。
あらかじめ目を付けておき、冬に根ごと採集して移植する。
もしくは種を採集し、春に蒔く。
【採集時期と保存】
- 深い切れ込みが入った濃いグリーンの葉は勿論、花を付けた枝も美しくフラワーアレンジメントにも向く。
虫よけとしてつるしたり戸棚に入れる際はカビに気を付ければ生のままでも可能だが、暫くつるして乾燥させてから利用する方が無難。
【お料理への利用他】
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ヨーロッパでは花を極少量オムレツ等卵料理に、また、イギリスでは“タンジー”という花と同名のプディングに葉を少量加えるとの話があるが、薬効がある反面体内に取り込みすぎると毒となる場合もあるので、むやみに食用及び内服利用しないようにしましょう(知識の一つとしてご覧下さい)。
【薬効・薬用利用】
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知識のある人でも摂取量に注意すべき植物、知識の一つとしてご参照するのみに留めて下さい。
花(頭状花)のティーに砂糖を加えたものは、消化促進に効果を発揮する。
同じく花のティー(甘味を付けず)は歯痛を和らげるとも言われる(仮措置で歯医者へ行くこと)。
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