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アフリカ縦断、食材収集 [2007-09-20]
if Rockin', don't Knockn'... [2007-09-19]
オートミールケーキ [2007-09-14]
残ったバゲットの使い道 [2007-09-08]
ヌードか薄着のフランスパン [2007-09-06]
トリプル・ポリフェノール・タルト [2007-09-03]
桃のコンポート [2007-09-01]
2007年9月20日(木) le jeudi 20 septembre |
アフリカ縦断、食材収集
先日、北側から一気にアフリカを縦断してきました。 目的は、食材調達。
なあんて言って、鵜呑みにする人が居ては困るので、早々に種明かし。
実際にはトゥール市内の中心街のほぼ外れ近く。 ジェネラル・ドゥ・ゴール通りからティエール通りへ、移民達のお店を覗きに出かけただけ。
フランスはおろか、街からも出てはいません。
実はここ最近、これまでの我が家の食生活とはちょっと違ったクレオール料理に熱中していまして、色々勉強している真っ最中。
勉強といっても、そもそもきっかけがフランスの海外県出身の人が経営するお惣菜屋さんで、あれこれお話を伺って興味膨らんだもので、早速着手して行き詰まり、再び舞い戻ってココナッツジュースなどご馳走になりつつ、お客さんの少ない時間帯に再びまた食材や郷土料理について話を聞き、暇を見ては読み物に熱中したり、同じような地域出身の別な人からも話を聞いたり・・・
クレオール料理については、フランス本土で知られる最も有名な数品を除いては、漠然とすらイメージ出来る程にも分かっていなくて、そもそも一体何処が発祥なの? なんて言っていたくらい。
ようやく、おおよそのところがつかめた程度です。
で、話を聞けばどうしても実際に着手してみたくなる私。
(加えて、何かに夢中になるとしばらく抜け出せない質)
まずは食材調達から。
折しもいくつか切らしていたスパイスの調達に出かけたかったので、閉店ギリギリに、移民がワンサカ居るHLM(アッシュ・エル・エム、国が援助する低家賃住宅)の足下の駐車場に広がるマルシェへいそいそと出かけ・・・
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
まずは、60〜70年代のフランスで労働者として呼び寄せた名残の移民一世からその次&更に次も含めて、今も多い北アフリカ系の馴染みの食材店にて、スパイスを物色。
最近なかなかマルシェへ行けず、彼等の所へ行くのもそろそろ半年振りになろうかというところなのですが、スパイスと言えば真っ先に出かける先。
北アフリカ系の彼等が使うスパイスとクレオール料理に使うスパイスは、ピッタリ一緒というわけではないけれど、共通するものも多く、案外種類豊富に揃えているので、北アフリカ料理だけでなくインド料理やフランス料理の中でも割と多くスパイスを用いる類のお菓子等にも活用しています。
スーパーマーケットで買うよりも遥かに安いし、まとめ買いするとオマケしてくれるし。
(ただ、物によっては、例えばシナモンなど、粒子がちょっと粗かったりするので、用途次第では他で探した方が良いものもアリ)。
何かとスパイスを使う我が家の食事は、彼等が居なかったら、二日に一日はキッチンで困り果ててしまうんじゃなかろうかというくらい。
和食材も置いている中華食材店よりも、遥かにお世話になっています。
お店(マルシェなので露天)で働く人達は男性ばかり(イスラム系だから?)でも、お客さんとして集う女性達から、食材の使い方のアドヴァイスや調理法を教わることも多くて、なかなか楽しい場所。 まだ知らない食材は残っていますが、それでも大分教わったものです。
折しもイスラム教徒達のラマダン(太陽があるうちは飲食しないという断食の期間)が始まったばかりとあって、ドライフルーツの量がワッと増える中、八角まではなかろうかと思いつつ尋ねてみると。
「アニス・エトワレ(Anis étoilé 八角)はある?」
「ああん? タニス・エトワレ? ない!」
ナイんじゃなくて、シラナイんじゃ?
「いえ、アニス。 コレ(グリーンアニス)に似た香りで、エトワール(星)の形した木の実なんだけど」
「ちょっと待て、見てみるから・・・(裏の大袋に頭を突っ込んでゴソゴソ) ない!」
(口調はやたらぶっきらぼうなお兄/オジさん、顔もいかつい割に、実はとってもフレンドリー)
「Bon, alors...」
粉末と粒状のクミン、クローヴ、コリアンダー、ターメリック、フレッシュミント等と共に、クレオール料理にも使えるお豆も調達。
続いて向かうは。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
もっとアフリカを南下して、アラブ系より肌の色濃いブラックアフリカンの食材店。
美容院も経営している食材店とあって、近頃どこの国出身なのやら凄まじく増えているブラック(黒人。近頃仏語で黒人という意味のノワールNoirよりも、英単語のブラックが用いられる傾向にある)が集うお店に紅一点ならぬ黄一点・・・
キャッサバ芋、そして上の写真のイニャム、タロ芋とハヤトウリも欲しかったのですが、あまり質が良く無かったのでひとまずお芋二つとオクラを買い求めて来ました。
こちらでは、レジにて:
「アハハ、またオクラ?」
「え?」
「いつもオクラばっかり買って行くじゃな〜い」
「(最後に来たの、もう2年前だと思うんだけど)よく覚えてるのね」
「日本にオクラがあるなんて初めて聞いたから」
「こちらこそ、アフリカにオクラがあるなんてそれまで知らなかったわよ」
「アッハッハ」
(よく知らないうちはさほどフレンドリーでもないけれど、妙に明るい人達・・・)
イニャムというのは日本で言う長芋。 ただ、ジャガイモにも色々あるように、長芋にも産地によって大分顔つきが違います。
今回買って来たのは、ブラジル産。 日本のとは随分違った顔色でずんぐりむっくりした姿、かつおデブさんで、1つ3kg前後がゴロゴロする中、極力小さいのを選んだらブラジル産になった、というだけで、他にはどこから来たのやら、3種類並んでいました。
この近辺でも、フランス本土では珍しく栽培しているところがあって、収穫時期が晩秋なのかしら、コートの襟を立てて歩くような寒さが到来すると、普段のマルシェにもチラホラ顔を出します。
ただ、日本のものよりももっと粉っぽい味わいで、よりアクが強いらしくて(日本のもアクはありますよ)、生でおかかとお醤油で食べるには、ちょっと消化が悪すぎるかな? といった質感。 でも、加熱調理する分にはほっくりしていて味わいは良いので、豚汁や煮込み等、日本料理にも使えます。
このアフリカ食材店で、モロヘイヤにそっくりの葉っぱを見つけて大喜びし、買う前に念のため尋ねてみたら、全くの別物でがっかり。
モロヘイヤの葉を乾燥させ粉末にしたものは、上の北アフリカ系の食材店で見つかるのですが、生は未だ見当たらず。
近年パリにエジプトからの移民が増えているから、首都なら見つかるのかしら。
芋&スパイス、早速、その日の晩にこの長芋を使おうとしたのですが、「アシ・パルモンティエに使うと美味しいのよ」と言われてその気になった筈なのに、作り始めて、「肉の風味付けには何か違ったスパイスを使うの?」の疑問が沸き、念のため知人に当たってみたら。
「何言ってるのよ、クレオール料理のパルモンティエは、魚で作るのよ!」
仕方ないので、フランスの家庭料理同様のパルモンティエ(ポトフの残りビーフ、或いは挽肉を煮て、マッシュポテトをのせて焼いたグラタンのようなもの)の、ジャガイモを長芋に置き換えた物に落ち着きました。
タピオカの原料となるキャッサバ芋の方は、やはり買って来た日のうちだったかその翌日だったか、ほぼ丸ごと一本使って海外県レユニオン島やマルティニーク島の郷土料理、「キャッサバ芋のケーキ:Gâteau de manioc」にしました。
追々、そんなレシピもサイトに追加します。
久しぶりに、新たな食の世界への冒険。 毎日さほど時間が取れるわけでもないので、今しばらくのんびり続きそうです。
その他のお料理はまた後日・・・
2007年9月19日(水) le mercredi 19 septembre |
if Rockin', don't Knockn'...
先週末土日2日間は、フランス全国で毎年9月半ば頃の1週末に開催される「Les Journées Patrimoines:文化遺産の日」。
ミュージアムの類に限らず、文化遺産指定された数々のモニュメントや施設が無料や割引料金で一般公開されるのに加えて、普段一般人の訪問を受け付けない私有地も
門を広げてくれる所が多い二日間。
国民達が(トゥーリストも含め)文化遺産に親しみ文化的・歴史的知識を育むこと、などを念頭に置いたような催し物です。
去年はトマト祭り(多分この週末だったと思う)を覗きに行き、今年は、数年前から狙っていた、一般公開していない、この地方南部にある個人所有のお城を見に出かけてきました。
そちらについてはまた後日書くことにして、今日はその道中で遭遇した「ビートル祭り」にて発見したちょっとしたジョークをば。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
トゥールから目的地へ、トゥーレーヌ地方を南下する途中、トゥール市を抜けて間もなく出会すアンドルIndre川に接する小さな町Vignéヴィニエにて、何やら騒がしいスピーカーの声が聞こえて来て、道沿いから覗いて見たら、川沿いの草地に広がるは、「ビートル」の愛称で親しまれるVOLKSWAGENフォルクスワーゲン者の例の車、プラス、同社のやはり人気の高いバン。
上が、そんなバンの一つです。
多分皆さんどこかで一度は見かけたことがある筈。 日本にもファンがいますから。
(上のは、皮の覆面付き)
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
このバン、中はキャンピングカーとまでは行かないけれど、新幹線と大差ないような長椅子と小さなテーブルが備え付けられていまして、それを覗きこもうとしたところで遭遇し、吹き出したフレーズ。
「If the van's rockin', don't come knockin' !」
言わんとするところを日本語にするなら・・・ 否、あえて訳さないでおきましょう。
お子ちゃまが見ているといけないから。
小さな村祭りでしたが、ビートルがズラッと並んだところはなかなかの眺め。
いずれそちらの写真も掲載します。
2007年9月14日(金) le vendredi 14 septembre |
オートミールケーキ
こういう素朴な感じのシンプルなケーキを朝食に楽しむのが私の好み。
とはいえ、のんびり朝食を摂る余裕があるならもう十分眠りたいのが朝食への食欲を上回る私は、本当はいけないのだけれど、しっかり朝食を摂るのはよほど時間のある週末くらいですが・・・
マフィンの類も、色々試作する毎に、朝のたっぷりのカフェと共に楽しんでいます。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
タイトル通り、オートミールをたっぷり加えたケーキ。
既にサイトにレシピを掲載しているリンゴのコンポート入りの、もうちょっとずっしり&しっとりした仕上がりのオートミールケーキと共に、これらは元々、便秘に悩む義父用に試作したものでした。
勿論、私がオートミールが好きで作る、というのがそれより前に立つ理由ではありますけれど、元々真面目な性格で心配性の傾向強い義父が、近頃、便秘ノイローゼ?と(茶化しちゃいけませんが)横槍を入れたくなるくらい気にしていましてね。
オートミールはフランスでも勿論知られていますが、それを使ったお菓子というのはせいぜいチョコレートバーかアメリカンタイプのクッキーくらい。
繊維たっぷりのオートミールに、しっとり食べ易くと願いながら煮たリンゴを加え、「義父用に」と実家参りにいつものタルト型(直径22又は24cm)に焼いた半分を持参したら、味見した義母がすっかり気に入ってしまい、どこからそんな食欲が沸く?と目を剥く勢いでつまみ食いを繰り返し、お届けした午後のうちに1人で食べ尽くしてしまったものでした。
義父のお通じヘルプ第一回目は未遂に終わったので、次回また持って行こうと思いつつ、いきなり呼び出されるので作る間もないまま参上するか、あまりに頻繁で気まぐれな呼び出しに「郷に入れば郷に従え」、週末全てを捧げては身が持たないのでこの国式ストではないけれど実家参りを適当にボイコットする間、少しヴァリエーションを加えようといくつか試作していたうちのひとつです。
オートミールと共に、食物繊維と鉄分豊富なことが知られるドライプラムもたっぷり。 加熱したら効果はなくなりそうだけれど、牛乳でなくヨーグルトを加えて。
それだけだと少々ボンヤリするので、シナモンの香りをしっかりめに効かせています。
つい先日、急遽また相棒が呼び出されたので、私は同伴しないため「悪いけど勘弁してね」の思いを少々込めて、そして試作してあらかた分量の決まったこのケーキのレシピチェック用も兼ねて作ってお土産代わりに相棒に持たせたら。
翌日の晩義母からゴキゲンな声で電話があって、どうやらまたしてもよほど気に入った様子。
こういうお菓子ってこの国じゃ自分で作る他無くて、彼女にしてみればとても物珍しいのでしょう。
この程度でそこまで・・・? と驚くばかりの喜びようで、どうやら彼女の大好物を当ててしまった模様。
相棒曰く、「ママ、食事前なのにつまみ食いして食べ始めて、結局殆ど食べてたよ」だそうで(今回は半分じゃなくて丸ごと1個届けたのに)、「義父用」の願いはまた未遂に終わりましたが。
<本日の仏単語>
・オートミール flocons d'avoine フロコン・ダヴォワーヌ(pl)
・オート麦 avoine アヴォワーヌ
・ドライプラム pruneaux プリュノー(pl)
・タルト型 moule à tarte ムール・ア・タルトゥ
・シナモン cannelle カネル/キャネル
2007年9月8日(土) le samedi 8 septembre |
残ったバゲットの使い道
地方によって多少違いはあろうかと思いますが、フランスの湿度は日本と逆で、夏は乾燥、冬は湿度が高め。
春から夏の終わり辺り迄の乾燥した気候の中、買ったバゲット(フランスパン)を裸で放置しておくと、翌日にはゴチゴチに固くなってしまいます。
アメリカや日本で言う「フレンチ・トースト」、仏語では「パン・ペルデュ」にしても良いけれど、それよりももっと手軽で人気の使い道といえば・・・
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
公園の池や川のほとりでよく遭遇するこんな風景。
こちらはトゥール市内の公園で写して来たものです。 残念ながら、パンの姿があまりよくわからないけれど、半バゲット3〜4本を抱えて池にかかる小さな橋めがけてまっしぐらにやって来た上のお兄さんが足の間に挟んでいるのが、コッチコチに固くなった残りパンです。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
木の棒のように固くなった細長いバゲットを橋の手すりにゴンッとぶつけて小分けにしては、そのかけらを池に放って。
脇から覗き込んで眺めていたら、
「少しいる?:Vous en voulez un peu ?」
なんて子供相手のごときご親切な声と共にお裾分け頂いて、一緒に放る先は池です。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
バゲットの落ちた水面で繰り広げられるは、その辺に住み着いたカモたちの大騒動。
ロワール川で鴨が居なくて流れが穏やかな場所なら、小魚がピラニアのごとく突つきに来るのを見ることもできます。
カモも慣れたもので、橋の上にしばらく人が立ち止まっていると、「バゲットが落ちて来るのを待ってるんですよ」とばかりに遠巻きに観察しながら次第にジリジリとにじり寄って来るもので、ひとかけら落としたらハト同様、仲間が続々集まって来ます。
これが、残ったバゲットの老若男女に最も人気の使い道。
<本日の仏単語>
・固くなったパン pain rassis パン・ラッスィ
・パン・ペルデュ pain perdu
・公園 parc / jardin パルク/ジャルダン
2007年9月6日(木) le jeudi 6 septembre |
ヌードか薄着のフランスパン
折りに触れ書いている通り、フランスパンこと「Baguette バゲット」には、2〜3年サイクルで変わる流行があります。
しばらく前は、たっぷりまぶした粉がハラハラ舞い落ちるTradition トラディスイォンだったりA l'ancienne ア・ロンスィエンヌ(伝統&昔風)、酵母を使ったもの、ここ数年はヘルシー志向からシリアル入りetc.
国内に居る人にはもう当然あってしかるべき姿ですが、パン屋さんで買うと手渡されるバゲットはこんな風にとっても薄着。
或いは、お店によっては(日曜のマルシェ近くの人気店のお昼直前の忙しい時間帯などにも)丸裸でそのままホイと手渡してくれるところもあります。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
上のように、丸ごと一本或いは半本の真ん中に薄紙を巻いてくれるのが恐らく今も最も一般的で、「ここを掴んで持ち帰ってね」ということ。
粉たっぷりで厚化粧したバゲット流行中には、その裸のバゲットを持ち帰る道中でハラハラと落ち行く粉が服を白くして、向かいから来る人に「服に粉が付いていますよ!」なんて知らされたり知らせたりが道端で横行したもので、やがてそれが理由で不人気となり始めたため、お店によってはレジに専用の刷毛を用意しておいて、「粉落としますか?」なんてミニサーヴィスを追加したところもあったくらいです。
ちなみに、打ち粉用どころじゃなく粉をたっぷりふりかけて焼くのは、より香ばしさを楽しめるから。
素朴な昔風パンのような外観が得られることもあるのかもしれません。
そもそも「パリパリの皮」だけを好む人も多くて、以前あるミッションでしばらく通っていた会社の社長など、毎日決まって食事に添えられるバゲットの「皮」だけをパリパリポリポリかじり、ほじくり出した白いフワフワの中身をお皿の端っこに山と積んで行くのに、吹き出しそうになったものでした。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
何かにつけ丁寧な日本だと、スッポリ入る紙袋に収めてくれる上、袋の口をセロテープで留めてくれたり、お店によっては保存用のバゲットサイズの細いビニール袋をクルクル巻いてワイヤーで留めたものを添えてくれたりもしますよね。
そんなことはまず望めません。
袋に入れてくれるお店も時々あれど、せいぜい2/3隠れる程度。
これは、パンを密閉してしまうと自身の湿気で外皮がふにゃふにゃになってしまいかねないからで、殊に熱々焼きたてのバゲットは必ず「裸」にしておくべし、これは鉄則。
そんなことから、ヌードか薄着が常なのでしょう。
(上は、ベレー帽ではなかったけれどハンチングに裸のバゲット数本を抱えた典型的風景。トゥール市内の街外れにて)
両端がたっぷり顔を出した薄着のバゲットというのはキケンなもので、殊に美味しいパン屋さんでお昼前や夕方ちょっと早めの焼きたて熱々のバゲットを受け取ったら最後、まず丸ごと一本家に行着いた試しがありません。
絶対に端っこをかじりたくなる。
それが私だけじゃないのを証明するのは、以前市内で開催されたパン祭りで見つけたこんなパン組合のポスター。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
「皆さんのパン屋さん(パン職人)は、その職を愛しています。
ひょっとしたら、そのために、彼のパンが丸ごとお家に辿り着くことがないのでしょう・・・」
次回は、残ったバゲットの最もポピュラーな使い道をご紹介します。
<本日の仏単語>
・バゲット baguette バゲットゥ
(「棒」という意味から。 複数形でbaguettes バゲットゥと言えば「お箸」)
・シリアル入りバゲット baguette aux céréales バゲットゥ・オ・セレアル
・7つの穀物入りバゲット baguette aux sept graines バゲットゥ・オ・セットゥ・グレーヌ
(7つだったり9つneuf ヌッフだったり、シリアル入りバゲットをこんな風に名付けるお店もある)
・酵母 levain ルヴァン
・酵母(を使った)バゲット baguette au levain バゲットゥ・オ・ルヴァン
・パン屋/パン職人 boulanger ブゥロンジェ
・ポスター affiche アフィッシュ
2007年9月3日(月) le lundi 3 septembre |
トリプル・ポリフェノール・タルト
先日、郊外のショッピングセンター内のスーパーマーケットへ買い出しに出かけた時のこと。
夏の間は、高い気温で質が落ちるのでと、チョコレートの買い置きをしないようにしているため、久しぶりに製菓用に調達しようと棚を覗くと、普段使っているネスレのデザートショコラ2つセットが新しいパッケージングで並んでいました。
「中の包装紙裏にレシピ記載、シリーズを集めよう」といった売り文句と共に、美味しそうなデザートの写真が掲載されていて、ついついつられてしまいましてね。
いずれにせよそのショコラを買うつもりだったので、「別に、広告に乗せられたわけじゃないわ」なんて言いながら、半ばそれも真実でも、プリントされていた写真のタルトに惹かれたのも事実。
シリーズといってもよく読んでみれば3つしかなくて、板チョコ2枚セットのパックに、3つのうちのいずれか2つ(2つとも同じレシピということはなかろうと思うので)に当たる、ということです。
「でもねぇ、こういうのって、大抵見たいレシピだけ入っていなかったりするのよね」
と思いながら帰宅して早速開いてみたら、案の定、気になった写真のレシピだけナシ。
「アハハ、ヤッパリ!」と苦笑するばかりでした。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
悔しさ晴らしにまた買いに行くような私ではないので、早速その晩に仕込んだのが上のタルト。
ショコラのパッケージにあった写真では、白ブドウを使っているようでしたが、丁度ショコラと一緒に、旬を迎えたばかりの赤ブドウの大きな一房を買って来たのでそちらを使っています。
ベースのフィリングは、我が家のオレンジ風味のミ・キュイ・ショコラタルトを適当に調整したもの。
ブドウとショコラの組み合わせは如何なものかと思ったのですが、ちょっと暖まった程度に焼けたブドウの粒も、案外濃厚なフィリングに馴染んで、私のタルトレパートリーに加われそうな仕上がりでした。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
上が、今回使った赤ブドウ:Raisins rouges。
夏の終わりから晩秋迄、割と長い時期売っている品種で、穏やかな香りに強い甘味の割と大粒かつ一房1kgを超える大きなものです。
アラブ系のマルシェで人気が高く、輸入品ながらもなかなか味の良いのが並び、他のブドウに比べると割と外れの少ないものでもあります。
もっとも、ブドウやサクランボのように粒が沢山ある果物は、スーパーマーケット等では大抵皆さん、一粒つまんで味見してから購入するか否かを決めていて、私も右へ倣えと確認するので、そうそうハズレに当たることもありませんが。
甘〜いのが好きらしい北アフリカ系の人がこぞって買っているようなブドウの山なら、味見せずに買ってもハズレがないようです。
フランス人の大半は、こういったブドウは皮も種もおかまい無しに噛み潰してしまいます。
皮は、グニュグニュしたブドウの場合は口に残りがちなものですが、国内で売っている大半の品種はパリッとしているので、まるで気にならずに食べられるのですが、種までボリボリ食べるのだけは、丁寧に外すか種無しブドウを選ぶ日本育ちの私には、未だにちょっと苦手。
タルトの方は、丸ごと使った方が綺麗なのだろうと思いながらも、各粒2つに開いて丁寧に種を除いています。
一時期話題になったポリフェノールを含むことで知られる食品といえば、ブドウにショコラ。
タルトは、その2つに加えて多少ビターな風味を効かせてみようとカカオパウダーも追加しています。
焼き時間を最小限にして生チョコ風のしっとりした仕上がりが好評だったので、ブドウの旬が終わらないうちに分量を再チェックして、レシピページを作る予定です。
2007年9月1日(土) le samedi 1er septembre |
桃のコンポート
夏の間に旬を迎えた桃。
近郊のアゼ・ル・リドー Azay-le-Rideauに広がる畑では、もうすっかり収穫されていますが、その他の地方から届く桃なら、まだ店頭で魅惑的に色づき良い香りを漂わせています。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
そのままでもジューシーで甘味も香りも豊かで美味しいけれど、お値段が下がって来ると、焼き菓子やコンポートなど、ちょっと手を加えたデザートにする機会も増えます。
中でもよく作るのが、上のようなコンポート。
サイトにレシピを掲載している通り、茹で卵感覚でチャッチャとできて、綺麗な色合いが楽しめて、暑い時にひんやり感とツルンとした口当たりが心地良くて、旬ならではの味わい。
果肉の黄色い桃もありますが、私の好みはより繊細な風味の白桃。 果肉が白く、皮をむいてもその色が果肉に残って、それはそれは綺麗な桃色グラデーションが楽しめます。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
こちらは、買って来た桃をぶつけてしまったり、虫食いを発見した時など(量り売りが基本なので、しっかり確認しながら選んでいるつもりでも、たまにうっかり見落とすことがある)、痛んでいない部分を集めて粗く刻んでサッと煮たコンポート風かつシロップ風。
ジャムほどに煮詰めず、その時の気分次第で柔らかめに煮たり歯ごたえが少し残るように、極々軽く煮るだけに留めたり、レモンを加えたり、甘味も蜂蜜だったりグラニュー糖だったりで、ゴロゴロッと塊散らばる果肉と共に、そこから出て来るジューシーな汁をシロップ代わりにして、ヨーグルトやフロマージュブランとあわせたデザートに。
日本の立派な白桃と違って、ここでは1つ150g程とやや小振りなので、こうしたヨーグルトの甘味付けなら、桃1つで二人分くらいになります。
最も最近作った上の写真の時は、気をつけて持ち帰ったつもりだったのにお買い物かごの端にぶつかったらしくて皮の一部が擦り剥けた桃二つ、賞味300g程を皮ごと刻んでお鍋に入れ、蜂蜜少々とレモン汁を加えて暖め、一煮立ちプラスちょっとだけ煮た後火から下ろしてジャムの空き瓶に移して冷ましておいて、ヨーグルトとあわせてその晩のデザートに。
<本日の仏単語>
・桃 pêche ペーッシュ
・白桃 pêche blanche ペーッシュ・ブロンシュ * 1
・黄桃 pêche jaune ペーッシュ・ジョーニュ
・ネクタリン nectarine ネクタリン
・白い果肉のネクタリン nectarine blanche ネクタリヌ・ブロンシュ * 1
・黄色い果肉のネクタリン nectarine jaune ネクタリヌ・ジョーヌ
・ヨーグルト yaourt ヤウゥルトゥ
・フロマージュブラン fromage blanc フロマージュ・ブラン * 1
( * 1)ブラン/ブランシュでもブロン/ブロンシュとも書けるけれど、実際の音はその中間くらいの微妙なところ。 カタカナ表記は無茶です。