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2007年10月 octobre 2007 -- Page 1 |
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マリアージュ:その3(最終回) [2007-10-04]
マリアージュ:その2 [2007-10-02]
マリアージュ:その1 [2007-10-01]
2007年10月4日(木) le jeudi 4 octobre |
マリアージュ:その3(最終回)
フランスの結婚式と言えば、定番の一つであるこちら(下の写真)。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
花嫁のお友達が事前に用意してカゴに集めて持ち寄って、この後皆の車を巡ります。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
目的はコレ。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
空き缶をぞぞろと従えての「Juste Married」プレートを付けたオープンカーで新婚旅行に出発! なんていうのはアメリカの話(それも映画の中での方が多いんじゃないかと思いますが)。
もっとシンプルなフランス式でポピュラーなのが、こんなスタイル。
よく見ると質素だけれど、気持ちだけはたっぷり込められたリボンやレースをチョンチョンと車にあしらって、クラクションを鳴らしながら行列して次の目的地へ一斉に向かいます。
毎週土曜には市内で必ず聞こえてくるんじゃないかという儀式のようなもの。
道端で電話を受けている最中や、家の前まで連なって信号待ちしている車がビッビ〜ッ!とクラクションを絶え間なく鳴らしている時などには、それはもう大きな迷惑でしかないけれど、自ら行列の中に居る時には大喜びでクラクションを押し続けるのは、お決まりのパターンでしょう。
普段、クラクションはよほどの緊急時にしか鳴らしてはならぬ、という決まりですが、この時ばかりは皆大目に見てくれます。 すれ違う、知らない人も一緒になって鳴らして(祝ってくれて)いたりして。
車のデコレーションについては、かなりのお金をつぎ込んで盛大にやる人だと、車のボンネットを生花とリボンで豪華にデコレーションするケースもあります。
少数派だけど。
近隣の町とトゥールを結ぶ幹線道路代わりの高速道路に乗って5分先で降り、到着するは、花婿の姉&義兄一家が住む村役場隣のカフェ。
厳密には、そのカフェが所有する公民館紛いの多目的スペースを借り切ったパーティー会場。
お姉さんの家がすぐ裏手にあり、ちょっとしたキッチンスペースを備えた多目的スペースとあって、カクテルから食事まで全てまかなえるピッタリのスペースでしょ? と、ゴキゲンな姉&ママ。
お天気が良いのでまずは外で、カクテルパーティーがスタート。
ひとしきりアペリティフを堪能した後は、手のあいている人が出来ることをする、という暗黙の了解の元、あらかじめ新婚夫妻の家族や友人達が用意しておいたデコレーションをあしらって、学校の文化祭準備のごときノリで、適当に一杯やりつつおつまみをほおばりつつ、テーブルを並べテーブルクロスを敷き詰め、グラスとボトルを配置して・・・
と、カクテルから延々、おしゃべりと一休みを交えつつ準備すること数時間。
どこも結婚式というのは大抵そうだと思うのですが、花嫁・花婿双方のお友達全てを知り尽くしているなんてケースは希で、知らない人が多いもの。
花婿側の招待客にしても、普段あまり会うことのない人達に久しぶりに会う機会だったりもするもので、どこかで見た顔だと思ったら、前回顔を見た時はおチビちゃんだったのにそろそろ成人しようかという花婿の甥っ子だったり、4〜5年前の夏休みに花婿を取り巻く近所の幼なじみが集って丸二日近く語り明かした数人だったり、遠方に転勤したきりもう数年会っていなかったそんな仲間内で一番若い子が“ちっちゃな複製”(=息子)を連れていたり etc. etc. ...
何年か振りに見る顔と近況報告を交わしつつも、花嫁側の招待客を殆ど知らず「あの人誰? 何者? どちらの招待客?」などという質問が飛び交っていました。
分からなきゃ直接尋ねるのが一番でしょう! と、全く面識の無かった双方の招待客もなんとなく自己紹介を済ませて打ち解けて、この日の第三部プログラムである夕食パーティーが始まったのは日暮れ直後の21時。
日本の結婚式場のお食事会場にたまに見るように、名札でも用意すると良かろうと思うんですけどね。 「新郎の友人」とか「新婦の同僚」とか。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
折しも、パーティー第一幕のカクテルの最中に明かされたメニューは、このところ私が夢中になっているクレオール料理でした。
先日クレオール料理の話の中でこのページで触れた、ラム酒の話やクレオール料理について一番最初に教えてくれた友人というのが花婿。
彼が子供の頃、軍人だった父親の転勤に伴って、家族丸々レユニオン島に数年住んでいたことがあり、その間覚えた現地レシピが料理好きかつ食べるのが大好きな彼等一家の得意料理だからです。
会場すぐ裏手に住む姉の家に料理上手の幾人かが集って、50人分を用意してのこと。
全て手作りで、お料理の写真はありませんが、とびっきりの美味しさ! しかも見事に本場の味!
生野菜とタブレ(花嫁の家系の料理)、クレオールのスパイシーなソース Rougails(ルガイユ)数種類のアントレに続き、メインは骨付きチキンと金目鯛のレユニオン風Cari(Carri又はCarry)カリー。
両親共料理熱心で、姉一人弟一人の花婿自身も姉の家にも、彼の実家にも、我が家と同じくスパイスがキッチンの棚を埋め尽くしていましてね。
後になって思えば、予想出来てしかるべきメニューだったかもね、とは私と相棒の言葉。
チマチマした気取った料理でなく、あくまでも家庭的な大鍋料理は、正に新婚夫妻のルーツにピッタリなスタイルで、手作りならではの暖かさと親しみ溢れるもの。
カメラに収めておけば良かったと思うくらい、誰一人として残すことなく平らげていました。
大食漢はおかわり自由!。
飲み物は、赤・白・ロゼと3色のワインで、このうち赤とロゼは、花婿のママが見つけて来たコルシカ島のもの。
赤は割と普通の無難な味でしたが、ロゼが意外な美味しさで、普段飲まない私は人のグラスからせっせと味見した挙げ句、結局自分のグラスに注いでいたくらい。
イタリア寄りにあるコルシカ島は南の方にあるものの、山もあるので必ずしもそこら中が暑いわけでもなく、案外この辺りと同じく畑によって大分ブドウの出来も違ったりするのではないかと思うのですが、この日のロゼは蜂蜜の香り濃いやや甘口。 フローラルな香りの蜂蜜の、甘味を減らして香りだけ凝縮して混ぜたんじゃないかというくらいに芳香が良くて、口当たりも良いからスルスル飲める、少々恐ろしい味とも言えるかしら。
それでも、実際の糖度は最初の印象ほどでもないようで、グラスに注いで常温になるとセミドライの白ワイン風の酸味が出て来る、なんとも不思議なロゼでした。
ラベル付きの完成したボトルで買ったわけではないので、ラベルは花嫁・花婿の名と日付をプリントしたお手製で、コルシカの何処のワインなのかはサッパリ分かりません。
本土とちょっと違った文化を持つ島で、魚介を除いてはあまり美味しい郷土料理が無い所(なんて言っては、自尊心強い島の人に睨まれるでしょうけれど)なので、ワインに関してもかなり侮った先入観を持っていたんですけどね。
月末に花婿のママと会う約束なので、その時にでも尋ねてみるつもり。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
この国のウェディングケーキといえば、最もポピュラーなのは、ミニシュークリームをべっこう飴のような飴で固めて丈高く形作ったお菓子(注釈1)なのですが、この日のお食事や飲み物調達に目一杯貢献している花婿のママがボランティアで参加している、精神障害者の社会復帰施設のお料理講座で作ったケーキがウェディングケーキ代わり。
組織運営のために僅かながらも販売も手がける施設なので、ちょっとばかり更なる貢献もあり。
仕上げは、指導に来るプロのパティシエによるものなので、見栄えも味も、製菓店で売っているケーキ同等の、立派なパティスリーですよ。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
変な催し物で「泣かせ時」を人工的に作ることもなく、和気あいあいのパーティーは真夜中を過ぎても終わる気配無く・・・
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
飲んで食べて踊って、最後のシャンパーニュならぬ、地元のスパークリングワインVouvrayの大ボトルが振る舞われ・・・
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
皆の手元のグラスの殆どが空になった頃は、夜中の三時。
ちょっとばかり気が利く人が適当にお片づけに参加しつつ、宴は幕を閉じたのでした。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
手土産は、宴の余韻と、こうした祝いの席には付き物のドラジェ。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
ドラジェというのは、お誕生祝いや洗礼式、結婚式に招待客に振る舞われる、砂糖掛け、或いはショコラで包んでから砂糖がけしたアーモンドキャンディー。
白をメインに濃淡ブルーやピンクが定番。
お祝い事の翌日には、大抵これをポリポリかじるのも定番・・・ かな。
こんな調子なので、「新婚初夜」は、キャンドルライトの中新婚の二人が手に手をとってロマンティックに見つめ合う・・・ なんてわけには行かないもので、大抵、気分はハッピーでもくたびれ果てて夜が終わる、というか、明け方迄眠れなかったりするもので。
でも、誰をも差し置いて汗をかくまで踊り狂った花嫁、「毎年パーティーするから、みんなこの日は空けとくのよ!」と最後に命令口調で宣言していました。
注釈1)
私の気に入っているクロード・シャブロル監督のサスペンス映画
「La demoiselle d'honneur」
(日本未公開らしく邦題不明。英題The Bridesmaid)
主演:ブノワ・マジメルBenoît MAGIMEL & ローラ・スメット Laura SMET。
ブノワ演じるフィリップの妹の結婚準備から始まるので、その辺りとパーティー、そしてうずたかく摘まれたシュークリームの飴固めケーキも映画に登場します。
宣伝映像は
コチラで観られます。 仏語版で、パーティー会場はチラッとだけでケーキは映っていませんが。
シャブロル氏が映画化するのは初めてでないイギリスの女性作家による同名の原作よりも、私は映画版の方が好み。 本の方は確か「石の微笑」として日本語訳の文庫が出ている筈。
この1作で、フランスの永ちゃんとでも言えそうなオジサンロック歌手ジョニー・アリデーと、シャブロル監督お気に入り女優の一人ナタリー・バイの娘ローラ・スメットの見事な演技に大感激! 超一流映画というわけでもないけれど、英仏語いずれかで観られるならオススメよ。
2007年10月3日(水) le mercredi 3 octobre |
マリアージュ:その2
市役所でのセレモニー自体はあっという間に終わり、その余韻を携えて、1904年に建設着工されたゴージャスな市役所旧館のメイン階段でしばし撮影タイム。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
この後につつつっと側にやって来た新郎の耳打ち、
「セレモニー会場、凄まじく豪華だったな」(新婚ホヤホヤの花婿)
「始めて入ったの? 普段ちゃんと選挙権行使していないんでしょ」(私)
(私達の地区の投票所=市役所なので)
「それにしても圧倒されたよ。昔同じ気分にさせられた、同じように豪華なホールが隣にあったっけなぁ」
「どこ?」
「道を挟んだ向かい」
「え?」
「ホラ、入り口に縦線の入った柱が並んでるとこ」
「裁判所ですかい!」
「そうそう。 あっちでもOui, Oui,としか言ってなかったっけな、ハッハッハ〜」

そう言えば、昔々未成年の頃、幼なじみとの悪ふざけ高まった挙げ句軽犯罪法に引っかかって裁判所に連れて行かれたことがあったのだったわね・・・
続いて一同ぞぞろと市役所を後にし、目指すはそこから車で数分の、市内で一番綺麗なプレバンド公園へ。
手入れの行き届いた写りの良い背景が待ち構える公園とあって、気候の良いシーズンなら毎週土曜日は新婚カップルの「渋滞」に遭遇することもある、写真撮影の人気スポット。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
この日も、時代錯誤したようなドレス姿が、プロのカメラマンを従えて撮影に来ていました。
今時分にしては暑いくらいの太陽に恵まれたこのひと時。
比喩でも冗談でもなく、正に太陽までもが二人のために微笑んでくれたごとし。
それはもう皆揃ってゴキゲンで、あっちをバックにこっちを背景にと、二人を連れ回したり、二人に連れ回されたりすることしばし・・・
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
上の写真など正に象徴的なこの二人。
「姉さん女房」の「かかぁ殿下」・・・
馴染みのカフェへ向かう途中、そこから出て来た彼に出会した際、「夕べ喧嘩してもう別れた!」なんて聞かされたのは、確か丁度一年前の今頃じゃなかったかしら・・・
「そういうことを鼻息荒く言っていられるうちは、どうせすぐまた元にサヤに納まるんだから」と言う私に、「そんなことない、もう終わりだ!」と噛み付いた頑固者は、今や満面の笑顔で花嫁に手を引かれ、そんなやりとりはケロリと忘れていることでしょう。
ファインダーならぬデジカメの液晶画面を覗きつつ、様々巡る想い出。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
この日の主人公二人の、そして参列者達の気が済む迄散々写真を撮った後、今度はこの公園にほど近い、新郎の実家(我が家もすぐ眼と鼻の先)近くの広場に再集合し、目指すは新郎の姉夫妻が住む近くの村のカフェ。
続きは次回に。
2007年10月1日(月) le lundi 1er octobre |
マリアージュ:その1
トゥールに越して来た第一日目に近所のカフェで出会い、以後相棒にも私にも最も大切な人達の一人となった友人がついに結婚すると2ヶ月程前に知らされ、招待状を届けに来たのがおよそ一ヶ月前のこと。
ついにその当日、丸一日がかりの、セレモニー&パーティーに参加してきました。
トゥール市役所での結婚セレモニーに参列したのは久しぶりなので、日本とは違う“マリアージュ”をちょっとだけご紹介。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
上は、セレモニー開始待機中の新郎新婦の後ろ姿。 こうして寄り添っているかと思えば、突如鉄砲玉の如くそれぞれに友人達の元へ走り、追い返されて再び寄り添う、と繰り返していたのは、二人それぞれに落ち着かず、適当に緊張をほぐそうとしていたのでしょう。
微笑ましいひととき。 だけどお陰でこちらまで緊張したりして。
ご覧の通り、ドレスでもタキシードでもなく、まるきり平服です。
スーツにネクタイじゃ働けない職業で、普段目一杯ラフな、まるでスポーツウェア紛いな格好しかしない新郎なんて、色こそ黒でジャケットと合わせてはいるけれど下はジーンズ。
胸が覗くまでボタンを外したYシャツで市役所に到着した彼のネクタイは弟の手からぶら下がり、さて上階に移動という時になってようやく「こんなものにゃ僕は普段縁はない。結び方なんざ知らないよ」と胸を張って誰か結びに来てくれと呼びかけた挙げ句実の姉に結んでもらって。
私も当日朝、「彼、スーツ持ってるのかしら?」と目一杯疑っていたので、これでも予想したよりちゃんとした格好だと思ったくらいです。
新婦はというと、ご覧の通りドレスとはほど遠いツーピース、彼女も普段はもっぱらTシャツにジーンズ。
人にもよりますが、こういう普通な格好で式に臨む人も沢山居ます。
かくいう私も、この日の方が自身のセレモニーより良い格好していたんじゃないかと言えそうですし(それでも、そのまま仕事へ出かけられるような程度。加えて彼等の式の方がよっぽど緊張したかも。当日迄、彼が結婚する日は本当に来るんだろうか?なんて、今ひとつ信じられない気分で余計な心配をしていましたから)。
やたらゴージャスな傾向の強い日本の結婚式場の「参列者」より地味でしょう。
でも、こういうカップルも多いので、全く不思議でも場違いでもない自由な点は、仰々しい格好ばかりのセレモニーが大嫌いな私には、嬉しいところ。
勿論、この国でも飽きれる程ゴージャスな式はいくらでもあるけれど。
極端なのはもう私には、仮装大会感覚になってしまって、真面目な気分が台無しになりそうで・・・
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
こちら(上)は、トゥール市役所の結婚式会場である「Salle de mariage:サール・ドゥ・マリアージュ」。
今年の春に開催された大統領選挙の際には、大きな選挙時の常である大スクリーンが設置され、TV中継会場兼20時の開票結果のTVの特別番組放映会場となる、以前雑記に写真を掲載したのと同じホールです。
実は、この後に続いたカクテルパーティーで、私達の友人である花婿のママとの雑談中知ったのは、花婿の両親も、ウン十年前に全く同じこのホールで式を挙げたこと。
このホールに居る間、私はそうしたママの心知らずでしたが、今は亡き、軍人上がりの結構なマッチョで、だけど暖かい心の持ち主のパパ(生前私も色々お世話になったので)を想いながら参列したのは私も一緒。
勿論、花婿の弟と姉夫妻、そして幾人か集った幼なじみも同じだった筈。
このセレモニーは、フランス人の結婚に際して必ず開催されるもので、どんなに嫌だとゴネようとも、法的に認められる結婚をするなら義務であるもの。
婚姻届にサインして(判子を押して)届けるだけで婚姻成立する日本との最たる違いで、婚姻届に代わるもの、といったところかしら。
書類提出や、どこそこの誰さんと誰さんが何月何日に結婚を予定しています、という公示が義務なので、それら手続きを終えてから挑むセレモニーなので、諸手続きを含めると、最低でも1ヶ月弱位は所要時間を見積もらないと迎えられない日。
そういう意味では、日本での結婚手続きはもの凄くあっさりしたものです。
参列者を背後に従えてのセレモニー所要時間は、ほんの15分程度。
婚姻に関する法律の読み上げとそれらを守る誓約の宣言(新郎新婦側)、新婦、新郎それぞれの、相手との婚姻の意志の確認と誓約宣言に続いて、婚姻に関する契約(財産の分割の有無やら何やら契約書の内容に関して事前に提出してある意志の読み上げ)、婚姻誓約書(契約書のようなもの)に新郎新婦の署名、更に二人の立会人の署名を書き加えて、市長による成婚宣言。
婚姻成立宣言と共に、婚姻証明書と家族手帳が手渡されます。
これで一番肝心な部分を終えて、晴れて新郎新婦が法的に夫妻として認められます。
この後指輪の交換(義務ではないので端折ってもOK)をして、大抵は皆の前で二人でキスを交わして、と、この辺は映画等でもお馴染みのシーンを経てセレモニーは終了。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
小さな市町村なら、市長さん自らがセレモニーの指揮をとりますが、地方都市とはいえトゥールも一応ほどほど大きな街なので、殆どの場合市長代理(複数居る)が担当します。
現トゥール市長はあまり感じの良い人じゃないので、市長代理の方が絶対有り難い とは私の個人的意見。
今回の式に出て来た市長代理の方は、写真の通り(フランス国旗カラー、青白赤Bleu, blanc, rougeのたすき掛けした方)女性で、にこやかで明るく、とっても感じの良い方でした。
セレモニー直前、招待状には「遅刻して来る人が居ないように」と15分早い時間を記載したという新婦、ご当人は本来の開始時間丁度に到着し、それに一歩遅れて家族を従えて「いやぁ、駐車スペースが見つからなくてさ。ギリギリ間に合ったのに待たされるのかよ」とやって来た新郎。
照れ隠しに口を尖らせてみせるものの、根が真面目なので実は緊張していて、待ち時間は1秒でも短くしたくてギリギリにやって来たのにとんだ顛末。
「こっちはいいから、まず新婦を探しなさいよ」と私達。
彼等の前に予定されていた別なカップルのセレモニーが遅れていて、前のグループが入り口ホールを占拠していたから。 折しもアフリカ系カップルで、招待客もアフリカ系が99%。 なんだかいつもの風景とはちょっと違った独特の衣装と顔ぶれに押されて、端っこに後ずさる一同・・・
類は友を呼ぶとは正に!と相棒に冷やかされるくらい、新郎は「なんだか仰々しいな」とおどけて顔をしかめ、新婦はもうちょっと素直に「待機時間が一番緊張するみたい」と可愛らしいところを覗かせつつ、私達のグループは主役の二人と共に入り口ホールでおよそ15分、1階(=上階)の階段踊り場で更に10分待たされた挙げ句のセレモニー開始でした。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
上は、市役所の入り口ホール(普段は閉まっている扉側で、特別な機会だけに開かれる)で賑やかに待機中のアフリカ系グループの一部。
こちら側のグループになんとなく身を寄せていたアフリカ系の兄弟と思しき二人の男性を、「何故あっちのグループに近寄らないんだろう?」なんて疑問に思っていた私。
セレモニー会場に一緒に付いて来て初めて、彼等は我らがヒロインである新婦のお友達の夫とその弟と知らされたのでした・・・
顔が近いからてっきりあっちかと思った なんて、口が裂けてもその場じゃ白状しませんでしたが。
このグループと入れ違いに入るために待機していたところで、セレモニーを終えた彼等、それはそれは凄まじい声で式の後に吠えていました。
吠えるというか、どう形容したものなのやら、大声で「オ〜〜〜」と叫びながら口を小刻みに抑えて「オヨオヨオヨ!」と叫び続けるといった感じ。
インディアンの叫び(ステレオタイプ?)のようなもの、と言えば分かるかしら。
突如異国に放り込まれた気分だったこの風習、周囲の説明によると、元はアラブ人がやっていたものが西や南アフリカに広がったものなのだそうです。
面白い文化に遭遇したものでした。
ついでにもう一つ、そんなアフリカ系グループが残して行った足跡。
© TOMATO / "Gourgmets Garden" de Mme.TOMATO
あちらの花嫁&花婿の歩く道に散らされた、バラの花びら。
エディー・マーフィー扮するどこだかの王子様を主人公にしたアメリカのコメディ映画で見た事があったけれど、実際にやっているのを市役所で目にしたのは初めて。
次回は、この後の運びを。