マダムTOMATOの“グルメ・ガーデン”
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mes recettes
更新日 mise en ligne le 31 mai 2001
remise en page le 13 mars 2012
茹でアーティーチョーク Artichaut

どうやって食べたら良いの? との質問を受けて様々な下処理法がありますが、レシピというよりも扱い方を含めて今回はもっともシンプルな一方法をご紹介します
アーティーチョークは、種類によっては子供の頭ほどもありそうに大きなアザミの一種のつぼみを食用とするちょっと変わった食材で、カリウム、マグネシウムの優れた供給源とも言われています
原産及び現在も多く消費するのは地中海沿岸地方、また、その辺りから伝えられたアメリカでも今日では栽培が盛んだそうです
フランスへは中世、イタリアから嫁いできたカトリーヌ・ドゥ・メディシ(メディチ家の一員)がとても好んでいたために持ち込んだ事から広まったそうで、現在では北西のブルターニュ地方で栽培されています
ベビーコーンに似た甘味と、独特の強い風味に好き嫌いは分かれる事と思いますが・・・
気さくなビストロなどでは、前菜に注文すると左の写真のように丸ごと1コドカンと出てくる事もあります
外側からガクを一枚ずつ手で剥がして歯でこそいでと、お上品にナイフとフォークで食べるだけがお料理では無いんですよね
家庭での独特な食べ方もレシピ下にご紹介します

材料 : 2人分
  • アーティーチョーク:500g程2個
  • オリーヴ油:大さじ3
  • ワインヴィネガー:大さじ1半
  • 塩:小さじ半

ソースは作りやすい分量で表記していますので、おおよその目安としてもしくはご自身でお好みの配分があれば勿論そちらをご利用下さい
また、ワインヴィネガーはお好みでレモン汁に代えても美味です
  1. <下処理>
    丸ごとのアーティーチョークを水洗いする
    この際、重なり合うガクの部分にも水が入るように流水の下、蕾(つぼみ)の先を水の流れに逆らうようにしてすすぐ
    中にもぐり込んでいるかもしれない汚れが気になる場合は大きな鍋又は清潔なバケツ等に酢をたらした水を張り、15分から30分程漬け込む
  2. 汚れを取り除いた蕾の付け根部分に間隔を開けてまばらに付いているガクを取り除く
    蕾の付け根部分1cm程の茎にグルリと一周、1ミリほどナイフで切り込みを入れ、茎を手でへし折る
    (こうする事によって、蕾の中に入り込んでいる繊維を少しでも取り除きます)
  3. <茹でる>
    大きな鍋に湯を沸かし、下処理した蕾を40〜50分茹でるこの間にココットなど小さな器にオリーヴ油、酢、塩を入れて混ぜヴィネグレット(ソース)を準備しておく
    茹で上がったら蕾を逆さにして湯切りし、手でつかめる程度に冷ます
    2のヴィネグレットと共に丸のまま食卓へ
※<食べ方の1例>
1人当たり1個のアーティーチョークとお皿、ティースプーンを用意する
ティースプーンを各自目の前20センチ程先に裏返して置く
その上に皿の向こう端が乗るように皿を置く(皿の手前が低くなる)
アーティーチョークを皿に乗せ、手前の低くなった部分にヴィネグレットを取る
蕾のガクを外側から1枚剥がし、ソースをつけてから歯でこそいで食べる(ガクの根元のぽっくりした身のみを食べ、繊維質の多いガクは食べません) これを柔らかな中心部分のガクが出現するまで続ける
蕾内部の柔らかなガクが出てきたら、飛び出した中央部分のガクの先端の集まりをつまんでまとめて剥がし、他のガク同様にソースを付けて根元をかじる
全てのガクを取り終えると若い集合花(雄しべ・雌しべ)が出てくるので、これを丁寧に剥がし取る(チクチクして美味しくないので食べない)

残った蕾の付け根部分が一番のお楽しみ、ここから先はナイフとフォークで一口大に切ってソースを付けてどうぞ
※大きさに応じて茹で時間がやや前後します
茹で加減が分からず確認したい場合は茎の切り口の中心から細目の箸を刺してみて、すんなり通れば茹で上がりです
ただしこの方法ではせいぜい2回程度しか確認が出来ないので、1個400g以上のものならば最低30分は転がす他手を触れずに待ちましょう。




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