マダムTOMATOの“グルメ・ガーデン”
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更新日 mise en ligne le 11 avril 2004
remise en page le 17 mars 2012
アフリカ芋のタルト Tarte a la patate douce

フランスで「薩摩芋(さつまいも)」を探すと、似たものなら見つかります。
ただ、それは「Patate douce:パタートゥ・ドゥース」、直訳するなら「甘芋」といったところで、アフリカやイスラエル産、皮は薩摩芋に似て紫のものもあれば、生姜のような色で、カットしてみると中は明るいオレンジ色。
そして何より大きな違いは、加熱すると簡単に煮崩れてしまうくらいに水っぽいこと。
でも、強い甘味がある点だけはサツマイモに共通します。
これを使ったのが今回ご紹介するタルトで、日本のものとは質感が異なるので、ヨーロッパ(或いはアメリカも?)辺りにお住まいの方向けのレシピになります。
ポックリした焼き芋にはまずできず、スイートポテトすら怪しい水っぽいお芋、でもその甘味を生かしてみると、パンプキンとはまた違った美味しいタルトになりますよ。
フランス人には意外だったようですが、周囲では好評を得ています。

材料 : 直径22cmのタルト型1
    <ブリゼ生地>
  • 薄力・強力粉半々:160g
  • バター:60g
  • グラニュー糖:大さじ1
  • 玉子:1個
  • 打ち粉用強力粉:適宜

    <フィリング>
  • プティ・スイス:2個(120g)
  • グラニュー糖:120g
  • ヴァニラシュガー:小さじ1強
  • 卵:3個
  • シナモン:小さじ1/4
  • 芋(Patate douce):約800g

<必要な道具(目安)>
・ボウル2
・直径22〜24cmのタルト型
・ゴムべら
・ホイッパー(手動)
・蒸し器など
・ポテトマッシャー

<賞味期限>
保存は冷蔵にて、3〜4日迄


Emile Henry タルト皿 24cm
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作り方
  1. ブリゼ生地を作る
    ボウルに粉と砂糖をふるい入れ、バターをスライスして加えて粉をまぶしてから指先ですりつぶして全体がモロモロとした粉状になるよう混ぜ合わせる
    これに玉子を加えて菜箸でかき混ぜ、あらかた混ざったら手で極々軽く捏ねてから、プラスティックフィルムで包んで涼しい所か冷蔵庫で30分〜1時間寝かせる
  2. 芋は丁寧に洗って皮ごと蒸かす
    熱いうちに火傷しないよう気を付けて皮や傷のある部分を取り除き、700g分をボウルに入れてポテトマッシャーなどで潰して(ミキサーを使っても良い)あら熱をとっておく
  3. オーブンを180度に温めておく
    寝かせておいたブリゼ生地を扱い安い固さになるよう少し常温に戻してから、めん棒で3mm程にのす
    タルト型に生地を敷き込む
    全体のあちこちを軽く指で押さえてしっかりと型に貼り付け(縮み防止)、フォークで全体をあちこちつつく(膨らみ防止)
  4. 温めておいたオーブンで、2のタルト生地を下焼きする
    この際、専用の重石(粒状のもの)か乾燥インゲン豆などを敷き込んでおくと膨らみをより最小限に押さえることができますが、無ければ&多少は気にしないのならそのまま空焼きしてもOK
    所要時間10分弱、表面が乾いたようになれば完了、オーブンから取り出して冷ましておく
  5. 潰して冷ました芋に、フィリングの材料全てを加え、よく混ぜ合わせる
    これを空焼きしたタルトに流し込み、180度のオーブン中段で小一時間、焦がさぬよう焼き上げる
    焼き上がりの確認は、全体をそっと揺すってみて、中央がフニャフニャと揺れなければOK
    少し揺れるかな? という程度なら大丈夫、上層が早く焦げてしまいそうな場合には、途中でアルミホイルをふんわりかぶせて保護します
    焼き上がったらオーブンから取り出し、完全に冷ましてから召し上がれ
    冷蔵庫で冷やしても良いです
※「アフリカ芋」などと勝手に呼んでいますが、アフリカだけに限らず中東でも使う食材のようです。 左の写真がその類のうち、皮の色が薄茶なタイプ。 サツマイモの色を少し薄くしたような皮の場合もありますが、いずれも仏語名は「Patate douce」。
裏ごし器を使うと繊維質が除けてより綺麗な仕上がりが望めそうですが、そこまでしなくても柔らかくなるので必要ないと思います。 ポテトマッシャーが無かったら、フォークで丁寧に潰すか、ミキサーにかけてしまいましょう。
★かなりしっかり甘味が付く分量ですので、甘さ控えめが好みな方はお砂糖の量を調整して下さい。
★タルト(ブリゼ)生地用バターは有塩バターを使って下さい。バターの塩味が甘味を引き立ててくれます
でも、塩味が付くのが嫌な人は無塩バターでも構いません。玉子はM玉使用。生地用のお砂糖は三温糖でも良いです。

★タルト生地を敷き込む際には決して引っ張って伸ばしてはいけません。引っ張ると、空焼き後に極端に縮んでしまいます。
中央を軽く押さえてから、外側にむけて少しづつ固定して行き、最後に縁を押さえて固定します。はみ出した部分はめん棒をタルト型の縁に転がすとナイフを使わずに縁の高さに沿ってカットできます。
打ち粉は強力粉を使いましょう
また、焼く前のタルト生地はステップ1が終了した段階で冷蔵・冷凍保存が可能です。
冷蔵の場合は丸めて、又はのしてからラップで包んで冷蔵庫で2〜3日。 常温にしてから次のステップに移ります。
冷凍する際は薄くのしてラップで挟み、平らな状態で冷凍庫へ入れ、1ヶ月くらいは持ちます。使う時には冷凍庫から出してそのまま自然解凍し、扱いやすい固さになったら型に敷き込みます
いずれの場合も庫内の臭いがつきやすいので、しっかりと外気を遮断すること






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