更新日 mise en ligne le 28 octobre 2003
remise en page le 19 mars 2012
西洋カボチャのパンプキンパイ Tarte a la citrouille |
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ヨーロッパやアメリカのカボチャには、もの凄く沢山の種類があります。 そんな中でも、アメリカのハロウィーンで「Jack-o-lantin」としてお馴染みの、大きなオレンジ色の食用カボチャを使ったレシピです。
日本のカボチャとの違いはそのテクスチャー。 生のままでも、固いけれど日本のカボチャほどにあらず、加熱するとドロリととろけてしまうほどに水っぽい果肉です。
そんなカボチャの美味しい使い道はありませんか? というお問い合わせが毎年届くので、ハロウィーンにピッタリなお菓子の提案です。
誤解が生じないようあれこれ追記したら、各ステップが長くなってしまいましたが、作り方は1)タルト生地を作って寝かせて型に敷き込む 2)カボチャを潰してフィリングの材料全てとあわせる 3)タルトを下焼きしてからフィリングを流して焼き上げる と簡単なものです。
材料 : 22〜24cmのタルト型1台
<ブリゼ生地用>- 薄力・強力粉半々:160g
- バター:50g
- 玉子:1個
- 砂糖:大さじ1
- 塩:小さじ1/4
<フィリング用> - よく熟した西洋かぼちゃ:600g
- 玉子:3個
- 三温糖:120g
- 生クリーム:100cc
- 塩:小さじ1/5
- シナモン粉:小さじ2/3
- クローヴ粉:少々
- ジンジャー粉:小さじ1/4
(上3つのスパイスはキャトルエピスで代用可)
<必要な道具(目安)>
・ボウル
・泡立て器(手動)
・タルト型
・ミキサーか裏ごし
<賞味期限>
冷蔵庫で3〜4日
作り方
- ブリゼ生地を用意する
小麦粉に塩を混ぜてボウルにふるい入れ、砂糖を混ぜてから、バターを刻むか薄切りにして加えて指先で粉にすりこむように混ぜ合わせる
小鉢などに玉子1個をときほぐし、粉中央にくぼみを作って様子を見ながら少し玉子が残るようにそそぎ入れる
菜箸で玉子周囲の粉を崩すように混ぜて行き、水分が足りないようなら残りの玉子も加えてあらかた混ざったら手で軽くこねてひとまとめにする
ボール状にまとめた生地をピッチリとラップで包み、22度程度の室温なら常温で構わないので30分寝かせる
- 生地を寝かせている間に:
かぼちゃの量は上記は正味量、出来れば皮付きで800〜900g用意し、皮を等分するよう4〜6つ程度に切り分けて、皮を下にして蒸籠で蒸すか、レンジにかけるなどして箸がストンと刺さるくらい柔らかく加熱する
- 火傷をしない程度に冷めたかぼちゃの皮を外し、果肉600gを丁寧に潰す
フィリング用の残りの材料を混ぜ合わせ、カボチャとあわせてしっかりと混ぜてなめらかな生地にする
※フードプロセッサがあればほどほどしっかり回せば気にならないと思いますが、潰したかぼちゃの繊維が気になる人は、他の材料を加える前に裏ごしして下さい
我が家ではフードプロセッサでカボチャを潰し、塩と砂糖、玉子、生クリーム、スパイスと粉の準に加えて数回に分けて回しています。手間が省けて便利ですよ
- オーブンを180度程に温めておく
寝かせておいたタルト生地に軽く打ち粉(分量外:強力粉推奨)をして丸くのし、タルト型に敷き込む
この際決して生地を引っ張らず、中心からそっと指の腹などで抑え縁も型に貼り付けて、高さのあまりないタルト型なら型の縁より少し高めに生地を残してキッチンばさみかナイフでグルリ外周を切り落とし、少し外側に折り曲げて縮み防止を心がけて
底全体をフォークか専用ローラーで突いて空気穴をつけ、温めておいたオーブンで生地表面が乾いたようになるまで下焼きして取り出す
- あら熱がとれたタルト型&生地に、用意しておいたフィリングをさっともう一度混ぜてから流し込み、オーブンに戻して180度程でおよそ50分焼く(オーブンによる)
焼けてくるとフィリングは膨らみますが、これは冷めると沈みます
焼け具合の確認1)全体をそっとゆすってみて、フィリングがタプタプと簡単に波打つようならまだまだ
2)縁がヒビ割れて膨らんだフィリングがちょっとユラッとするかな、しないかな、という程度なら、外周から5cm程のところに楊枝を刺してみて、ベチャッとした生地がついて来なければOK
必ず冷ましてから、常温で味わいましょう。カロリーを気にしないならホイップクリームを添えるとアメリカ風
※スパイスは上記分量だとシナモン風味が割ときいているので、苦手な人は控えめにする、
また、ジンジャーとクローヴは私の好みなだけで、他にナツメグを加えたり、色々無ければキャトルエピス(フランスのミックススパイス)にするなどなど適宜調整して下さい
1つだけにするなら断然シナモンがお勧め
※カボチャの種類については、以下の点以外は言及しません。
CitrouilleでもPotironでも、フランス以外の国であっても、いわゆる「西洋かぼちゃ」の類であれば、極端に水っぽいものでなければ大抵は問題ない筈。
お料理に使って美味しいもの、味わいがしっかりしているものを選んで下さい。
私はMusquee de Provanceはより水っぽいので、タルトの場合は避けています。
よく熟したものを選ぶと良いです。 熟し加減は、皮に爪を立ててみて、かなり固ければ大分熟した証拠。
※カボチャの繊維が気になる人は、潰した直後に裏ごししてから他の材料とあわせましょう
※タルト生地を型に敷き込む際は、絶対に生地を引っ張ってはいけません
空焼き後に生地の縮みが大きくなります。