更新日 mise en ligne le 10 mars 2005
remise en page le 18 mars 2012
ラズベリーのタルトよりももっとポピュラーな苺のタルト、仏語では「タルト・オ・フレーズ」と呼びます。
地域にもよりますが、苺の栽培農家があちこちにあるこの辺りでは、シーズンは春と秋の2回あり、特に秋は他のベリー類(赤いフルーツ)が沢山出てくるので、デザートやソースにと活躍します。
作り方は、別ページに掲載したラズベリーのタルトと一緒でとてもシンプル。
丸ごと縦にチョンチョンと刺すように並べても良いのですが、美味しい苺はこちらでもなかなか高価なので、半分に切って花びらのように並べています。 たっぷり入手した時には勿論沢山使って構いません。
シンプルなだけに素材が肝心。
新鮮でよく熟し、甘味と香り強い小粒の苺が向きます。
材料 : 直径24cmのタルト型1
<タルト生地用>- 薄力・強力粉半々:150g
- バター:60g
- 玉子:1個
- 好みで砂糖:大さじ1
- <クレーム・パティシエール用>
- 牛乳:350cc
- 薄力粉:大さじ3
- 卵黄:3個
- グラニュー糖:70g
- ヴァニラの鞘:半〜1本
(又はエッセンスかヴァニラシュガー)
<その他> - 形が綺麗で小粒な苺:400g程
- 好みで粉砂糖:大さじ1程
- ミントの葉など(好みで):適宜
<必要な道具(目安)>
・ボウル
・やや小さめの鍋2
・タルト型
・めん棒
・泡立て器(手動)
・ゴムべら
<賞味期限>
冷蔵庫で2〜3日
作り方
- <タルト生地を作る>
ボウルに粉をふるい、室温にしたバターを入れて指先でこすり合わせるようにして粉と混ぜ合わせる
溶き卵を入れて菜箸であらかた混ぜたら、手で軽くこねてひとまとめにする
そのまま、或いはのして型に敷き込んでからラップをし、涼しいところか冷蔵庫で30分〜1時間寝かせる
- オーブンに余熱を入れ、タルト生地を180度で10〜15分程(オーブンによる)、うっすらきつね色に色づき、すっかり火が通るまで焼き、オーブンから出してあら熱をとっておく(下焼きではなく完全に焼く)
- <クレーム・パティシエールを作る>
中サイズ程の鍋に卵黄と砂糖を入れ、時間を置かずにすぐによく混ぜ合わせ、粉もふるい入れて混ぜる
同時にミルクとヴァニラのサヤを別鍋に入れて温め、上層に膜ができる寸前、湯気が立つまで温める
- 温まったミルクからヴァニラのサヤを取り出し、ミルクを玉子の鍋にまず半量入れ、その熱で玉子が固まらないように大急ぎでしっかり混ぜる
混ざったら残りのミルクも注いでよく混ぜ合わせ、その鍋を火に掛ける
(縁や底も全てくまなくかき混ぜて、ダマができないように要注意)
ここでヴァニラのサヤを包丁の先端でこそいで中の細かい粒を集めて鍋に加える
中火と弱火の間程度で、絶えず泡立て器でかき混ぜながら(混ぜるだけで泡立てない)熱し、やがてとろみがついてくるので、ここからはより慎重に、底が焦げないようにまんべんなく混ぜながらカスタードクリームを仕上げる
仕上がったクリームは、そのまま放置して冷ますと上面が固まってしまうので、こまめにかき混ぜながらなめらかなクリーム状を保ってあら熱を取る
- <仕上げる>
生地を焼いたタルト型に4のクリームを流し入れて表面をならす
洗って水気を切ってからヘタを切り落とした苺を縦半分に切り、切り口を下にして薔薇の花弁状にまんべんなく全体に並べる
サーヴする直前に、好みで粉砂糖を散らす
※「クレーム・パティシエール」などというとちょっと気取って聞こえるかもしれませんが、「カスタードクリーム」のことです。
流れ出ないギリギリ程度の柔らかめにしてありますので、もう少しプリンッと固めに仕上げたければ、薄力粉を大さじ半〜1程追加して下さい。 大分固くなる筈です。
※粉砂糖はかけなくても構いません。
また、私は使いませんが、好みでホイップクリームを添えても良いです。
※よほど涼しい時期でないと、仕上げたタルトの常温保存は避けた方が良いです。 冷蔵庫に入れる場合は、大判のラップでピッチリと覆って、庫内の臭い(無いようでも実はあるものですので)を吸収しないように充分気を付けて下さい。
※ヴァニラのサヤは、ヴァニラエッセンスかオイル、ヴァニラシュガーなどで代用できます。
香りが飛びやすい天然エッセンスの場合は、クリームにとろみがついて火からおろした時に加えて混ぜ合わせるか、ミルク半量と共にサヤも小鍋に入れて温め、温まったらサヤから種をこそぎだしてミルクに戻し(サヤは捨てる)、香りが付いたミルクを、クリームの残りの材料を混ぜておいたところに注いで混ぜます。