更新日 mise en ligne le 28 fev. 2005
remise en page le 16 mars 2012
謎のメロンパン。 昔、恐らく初めて味わったメロンパンは、とあるスーパーマーケットの一角に場所を借りて販売していたパン屋さんのもので、スナック菓子は体に悪いからダメとピシャリと言われてしょげかえりつつパンならまだ良いだろうと試しに母におねだりしたところ、思いの外買ってくれた1個だったように記憶しています。 実はそのメロンパンには、当時まだ珍しかったメロン風味のクリームが入っていて、子供用歯磨きチューブのような怪しげな合成香料&着色料風味のそれが「メロンパンなのだ」と信じ込んでいました。
後々お小遣いで菓子パンを買えるようになった時に飛びついたメロンパンには、クリームなど入っておらず、妙にねっちりしたクッキー生地に包まれたパサパサしたパンにがっかりしたものでした。
やがて「それもメロンパンなのか」と受け入れて以来、たまに食べたくなる菓子パンです。
市販のパンのパサパサ具合がいやなので、生地は少ししっとりめにしています。
材料 : 6個分:直径10cm
<パン生地>- 強力粉:260g
- ドライイースト:小さじ1半
- 塩:指2本で2つまみ
- グラニュー糖:小さじ3
- バター:40g
- 牛乳:130cc
<クッキー生地> - バター:70g
- グラニュー糖:40g
- 卵黄:1個
- 牛乳:大さじ2
- レモンの皮のすりおろし:1個分弱
- ヴァニラエッセンス:少々
- 薄力粉:150g
<必要な道具(目安)>
・ボウル
・めん棒
・ゴムべら
・泡立て器(手動)
<賞味期限>
乾燥を避け常温で3日迄
※サイズは、6個でも7個でも好みに調整して下さい。 当然ですが、個数が多くなればなるほど1個が小さくなります。 私は、朝食用なら市販のものくらいのボリュームがある6つ、おやつ用なら7〜8等分して作ります。
- <クッキー生地を作る>
ボウルにバターを入れて湯煎にかけて溶かし、湯煎から外してグラニュー糖を入れて泡立て器(手動)ですり混ぜる
この時、冷水を入れた器に底を浸す(又は、バターを湯煎でなく常温で柔らかくしても良い)
卵黄とヴァニラエッセンス、レモンの皮のすりおろしを入れて更にすり混ぜ、ミルクも加える
これに粉をふるって入れ、ゴムべらで混ぜてひとまとめにし、ラップをかけて冷蔵庫で休ませる
- <パン生地を作る>
ボウルに粉をふるい入れ、塩を入れてさっと混ぜてからグラニュー糖を散らし、中央に溝を作る
ミルクを人肌程度に温め、ドライイーストを溶き混ぜて5〜10分程置いた後、バターを小さく刻んでミルクに加えて余熱で溶かす(洗い物が面倒でなければ、本当はバターは別途溶かしておいて混ぜるのが最適)
このミルクを粉の中央にあけ、菜箸で大雑把に混ぜ合わせる
- 生地があらかたまとまったら、今度はまず手で軽く捏ねてひとまとめにする
この時、多少べたつくくらいで良い(あまりにベタベタして扱いにくければ、粉を少し加えて生地をまとめる)
続いて普通にパン生地を捏ねる要領で、丸めた生地の端を持って持ち上げ、生地を伸ばしながらボウルの底に打ち付けるようにして、生地がすべらかになるまで3〜4分こねる
(多少ベタついていた生地も、この工程によってまとまりが良くなります)
- <一次発酵&ベンチタイム>まとまった生地をボウルの底に丸めて置いて、固く絞った清潔な濡れ布巾をかけて、暖かいところで40分程(時間は温度によるのでサイズを目安に)、生地が倍サイズに膨らむまで一次発酵させる
一次発酵が済んだら、げんこつで3〜4回軽く押してガス抜きし、生地を6等分し、各々外周を引っ張って裏側の中心に巻き込むようにして表面がなめらかなボールにして並べ、再び固く絞った濡れ布巾で覆って15分ベンチタイムを取る
- <形成>
クッキー生地を冷蔵庫から出してパン生地と同じ数に等分し、各々を厚さ3mm程の円形にのして、丸いパン生地上面2/3程度を包み込んで(底は覆わない)、ほんの少しだけ潰したボールに形成する
各々のクッキー生地表面にグラニュー糖をまぶし、オーブンペーパーを敷いた天板に並べた後、包丁で縦横に線を入れる
(線を入れる際には、しっかりと跡をつけるだけで、クッキー生地を切らないように気を付けて)
アルミホイルをかけて、もう15分程発酵させ、その間にオーブンには余熱を入れておく
- <焼く>
二次発酵が済んだら、180度のオーブンで20〜25分程(個数、つまりサイズによる)焼けば出来上がり
焼き上がったらケーキクーラーなどにとってあら熱をとる
※形成してグラニュー糖をまぶす時には、極力クッキー生地だけにお砂糖がかかるように、また、底にはつけないよう気を付けて下さい。
下側になる部分につけてしまうと、焼いているうちに底にカラメル状のコゲが出来てしまうことがあります。
※縦横にラインを入れる時には、上にも書いたようにクッキー生地を完全に切ってしまわないように気を付けて下さい。 しっかり切り込みを入れてしまうと、二次発酵で元気を取り戻したイーストが生地を膨らませ、さらに焼くことによってパン生地が膨らむ結果、切り込み部分がパックリ口を開いてしまいます。
控えめに切り込みを入れていても、多少ひび割れする可能性は残るのですが、心配だったら刃の薄いナイフの「背」で跡を付け程度の控えめが良いのではないかと思います。
※焼き色は薄めの方が仕上がりがきれいです。 上火が強めのオーブンの場合は、最初からふんわりとアルミホイルを乗せておくと良いです。
上の写真は、実際には焼き色は薄く仕上がっています。 カメラの調子が悪く蛍光灯の下のようなフラッシュ撮影しか機能しなくなってしまったので、実際とはちょっと違った色に写っています。
※ベンチタイムの後、クッキー生地をのせる前に、丸めたパン生地をもう一度丸めなおすと、焼き上がったパンのキメが細かくなります。 でも密になってちょっとずっしりめになりがちな印象。
ベンチタイムの後、パンをそのままでクッキー生地を乗せる場合、パンが膨らんでいてちょっと扱いにくいので、作り安さの点ではガス抜きとまでは行かないものの、もう一度丸めなおした方が扱いやすいです。
※上記とは別に、クッキー生地に卵黄でなく溶き卵を用い、残った卵をパン生地に加えてみたのですが、卵の量が少ないためか、パン生地の仕上がりには殆ど違いがありませんでした。 このため、このレシピではパン生地には卵は加えていません。