更新日 mise en ligne le 12 août 2003
remise en page le 13 mars 2012
日本ではどうやら「タルタル・ステーキ」と呼ぶらしい“ステーク・タルタール”、フランスのビストロやレストランではお馴染みの一皿で、大分前にレシピのリクエストを頂いていたのですが・・・
実はこのお料理、他のいかなるお料理よりも更にレシピがあって無いようなものなんです。
というのも、例えばレストランでこのお肉料理を注文するとシーズニングするかどうかを尋ねられる事があります。 生まれて始めて味わう人は是非プロに頼んでしまいましょう。 さもないと、数本のミニボトルの調味料と刻んだお野菜に生の卵黄が添えられて(写真はあえてそうして撮影)ドンとテーブルに出てきて面食らう事になってしまいます。 特に狂牛病騒ぎ以来増えているのが、そうしたサーヴィス。 お肉の質をきちんと見極められるようにという配慮から、あえて手を加えないままの生ミンチを見せようというわけです。
生のひとまとまりの牛挽肉に、様々な調味料と定番野菜を混ぜて出来上がるのがその、ステーク・タルタール。 味の好みが先差万別であるように、その調合にもいくらでも幅があります。
従って今回は例外的に、かなりアバウトな分量表示となってしまいます。
いきなりお家でトライされる前に、美味しいお店をみつけてじっくりその味を覚え・分析してみて下さい。 そして以下の材料を揃えて、「その味」を目指して調合する これしか、ピッタリのステーク・タルタールを実現する方法は無いんです。 というわけで、あくまでもご参考までに・・・
材料 : 1人分
- タルタル用生牛挽肉:180〜280g
- 卵黄:1個
- みじん切り玉葱:大さじ1〜2
- みじん切りコルニション:大さじ1〜3
(小粒のピクルスのこと) - ケッパー:大さじ1〜2
- 粒無しマスタード:小さじ1前後
- 塩:適宜
- 胡椒:適宜
- ケチャップ:お好み次第
- 英国製ウスターソース:小さじ1〜大さじ1弱程度
- タバスコ:お好み次第
<必要な道具(目安)>
・大きなフライパン
・あればニンニク潰し
<賞味期限>
出来立てを賞味
- (下準備に関するコメント)
玉葱の辛味が気になる人は、一旦水にさらしてからしっかり水切りしたものを用いるか、エシャロットに代えても良いです
胡椒は粉末タイプでも、粗挽きでもお好みで
- ボウルに挽肉を入れ、卵黄1個と、他全ての材料を半量以下加え混ぜて味を見る
好みに応じて足りないものを少しづつ足してみてからまた味を見る
塩味の調整は風味を見ながら、ウスターソースと塩で調える
- 好みの風味と塩味になれば出来上がり
生暖かくならないうちに、早々に召し上がれ
フレンチフライ(フライドポテト)を添えてビストロ風を気取っても、シンプルにたっぷりのグリーンサラダを添えても、お肉に手が掛からない分サイドディッシュに凝ってみたり、演出の楽しみは色々です
※配合はあくまでも好みの問題
私はケチャップは気持ち程度で主にウスターソースで風味付けし、お塩少しで塩味を加減、香りの良いケッパーを少し多めに、気分によって玉葱の量を調整しています
※お肉の量は、280gにもなるとかなりのヴォリューム! 生肉好きで食べ盛りという方以外はもう少し少な目の方が良いので、お腹の空き具合で適宜判断して下さい
※本来のステークタルタールは、馬の肉で作る物なのですが、最近では馬肉専門店がめっきり減ってしまい(無いことはありません。 また、牛肉専門店で見つかる場合もあります)、レストランでも今はビーフが主流です。