更新日 mise en ligne le 23 août 2015
「コーンブレッド」は、元は南米メキシコのお料理。 アメリカ USA にも渡って親しまれている(もっと元を辿れば、ネイティヴアメリカンの料理らしい)、ちょっと甘みある、もろっとした素朴な、でも味わい深いパンです。
イースト発酵いらずのソーダブレッドの類に入り、その手軽さから、昔時々母が作ってくれたもので、私にとっては外国料理というよりも、母の多様な家庭料理の1つという思いです。
小麦粉も用いますが、「コーン」の名が入っている通り、トウモロコシの粉、ただし細かい粉末ではなく、アメリカで「コーンミール Cornmeal」と呼ぶ少々粒粗めのトウモロコシの粉を使います。
フランスでは元々トウモロコシは家畜の飼料、今もその観念から抜け出せない人が多いくらいなので、コーンミールに該当するものを見つけるのにいささか苦労しますが、代わりに「ポレンタ」用の加熱済みトウモロコシのグリッがスーパーまけっとで見つかるので、我が家では大抵そちらを使っています。
或いは、パリ在住なら10区のインド食材店Velanで細粒とコーンミール(コーングリッツ)が見つかります。
お砂糖の量は人によって様々で、もっと甘くする人、もっと控える人、人それぞれですが、私はほどほど甘みを感じる程度に加えています。
メキシカンを意識して、煮豆料理に添えたり、焼きたてをおやつにしたり。
ジャムやチョコレートソースを添えるなどしての朝食にも楽しめます。
材料:およそ4人分(賞味量、ほぼ使用順表示)
- バター:50g(ここから型塗り用に少々転用)
- ミルク(牛乳のことです):200cc
- 砂糖:大さじ3
- 塩小さじ1/4
- 玉子:M玉1個
- コーンミール:150g
- 小麦粉:150g
- ベーキングパウダー:小さじ1/3
- 重曹:小さじ1/3
<必要な道具(目安)> ボウル、ゴムべら、18cm角又は相応のグラタン皿かケーキ型
<賞味期限> 常温では暑い時期は1晩。或いはラップかアルミホイルで包んで他の臭いがつかないように冷蔵庫で3、4日。
手順概要
バターを溶かし水っぽい素材と調味料全て混ぜる。
粉類を加え混ぜる。
型に入れて焼く。
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下準備:
ボウルにバターを入れて湯せんで溶かす。
溶けたバターから少し取って、焼き型の内側に塗る。
小麦粉と膨らし粉2種類を混ぜてふるう。
オーブンに余熱を入れる。
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1のボウルに牛乳(常温)と砂糖、塩を入れ混ぜたら、玉子を加えよく混ぜる。
これにふるった小麦粉とコーンミールを加え、ゴムべらでさっくり混ぜる。
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生地を型に流し込み、表面をならしたら、余熱を入れたオーブン180度でおよそ20分焼く。
焼き上がりチェックは、膨らんでこんがり焼き色が付いたパンの真ん中をそっと押してみて、軽い弾力があればOK。
心配な方はケーキの焼き具合チェック同様に、竹串か爪楊枝を刺して生地が付いてこないか確認しても良いです。
※ベーキングパウダーと重曹の両方を使うのは、縦横膨らませる得意分野が違うから。 重曹は独特な香りを残すので、上記分量ではその心配は殆どありませんが、ベーキングパウダーだけでもOKです。
※上の写真でパンに添えたのは、キャップ豆という大福豆に煮た味の良い豆のトマトソース煮。 ビーフシチューのようなお肉の煮込みにもこのコーンブレッド、合いますよ。