更新日 mise en ligne le 23 ao&uric;t 2004
remise en page le 13 mars 2012
レバノン料理は、いくつもの国に広がるアラブ料理の中でも最も豪華な料理と言われるのだとか。 確かに、ロシアにも見かけるユダヤ料理に近いものから地中海、ギリシャなどのヨーロッパの料理に通じるものまでバラエティに富んでいます。
そうした中の一つ、サンドイッチ感覚に親しまれるのがこのピザ風の薄焼きパン。
私には、パリに滞在すると必ず出掛ける、アパート近くのBoulevard Beaumarchais(バスティーユ広場脇の通り)に日曜に出る市場で出会った味で、正しいレシピは分からないままながらも、試作の末出来上がったのが今回ご紹介するレシピです。 従って、「絶対本場の味よ」とはお約束できませんが、割と近い味は実現できたのではないかと思います。
オーブンいらずでイタリア風ピザよりも気軽に作れる筈。 そもそも、本場でもしっかりと囲まれたオーブンで焼くのではなく、巨大な中華鍋を裏返したようなドーム型の鉄板に貼り付けて、インドの薄焼きパン“ナン”のような焼き方をします。
熱々をクルクルっと巻いて、タブレなどのサラダを添えて召し上がれ。
※左の写真は、2種類のソース各々1枚ずつを1皿に盛ったものです。
材料 : 直径約30cm×6枚分
<パン生地用>- 薄力・強力粉半々:100g
- 全粒粉:50g
- 塩:2つまみ
- オリーヴ油:大さじ1
- 水:140cc程
- 打ち粉(強力粉):適宜
<トッピング1:チーズ味6枚分> - フェタチーズ:200g
- オリーヴ油:大さじ2
- トマトピュレ:大さじ5
- 白煎りゴマ:小さじ2
- 玉葱(極細かいみじん切り):80g
- クミン(粉末):小さじ1/4
- コリアンダー(種の粉末):小さじ1/4
<トッピング2:タイム風味6枚分> - オリーヴ油:大さじ5
- タイムの葉(ドライ):大さじ2
- 白煎りゴマ:大さじ2
- 塩:小さじ1/3
<必要な道具(目安)>
・大きなフライパン
・ボウル
・めん棒
・小鉢2つ
<賞味期限>
焼く前の生地は、
冷蔵庫で1日迄
焼いたらすぐに賞味
- 薄焼きパン生地を作る:
ボウルに粉をあわせてふるい入れる
塩を振り、水とオリーヴ油を加えて菜箸で大雑把に全体をかき混ぜた後、生地がなめらかになるまで手でよくこね合わせる
(水は、足りないようなら様子を見て追加して下さい。 逆に入れすぎたら、粉を少し追加して調整を)
- パン生地を15分程休ませてから6等分し、各々軽く打ち粉をし、厚さ1mm程に丸くのばす
フッ素加工された大きなフライパンを中火で熱し、温まったらのした生地を1枚乗せて、全体が白くなるまで焼き、一旦お皿によけておく(6枚全て下焼きして重ねておく)
※ 最初にフライパンに乗せて1分半程、裏返して1分強は見積もっておきましょう。 火加減やフライパンの熱伝導によって時間は多少前後します。 生地に含まれる空気がふくれるので、極端にふくれたらフォークで軽くつついてへこませておきます
気泡がふくれた部分が薄くきつね色に色づく程度で、すっかり焦がしてしまわないように気を付けて
- パンを下焼きしている間に、ソースを用意する:
タイム風味は混ぜるだけ。 チーズソースは、フェタをフォークで細かく潰し、残りの材料を併せてよく混ぜておく
- 下焼きしたパンの片面に好みのソースを薄く広げ、ソースを塗った面を上にして熱したフライパンに乗せて火にかける
チーズソースの場合は2分程、タイム風味なら1分強温めた後、端から4〜5cm幅に畳んでお皿に取る
暖かいうちに、サラダなどを添えて召し上がれ
※ソースは、各々6枚に対応できる程度の分量を記載しています。
1枚に1ソースでも良いですが、1度に2味楽しめるよう、半分ずつ塗っても構いません。
※チーズソースに使うスパイスは、上記の他、モロッコやチュニジア料理などに用いる例えばクスクス用などのミックスでも物によっては良い風味が出ます。 我が家では「Ras el Hanout jaune」というミックススパイスを使う事もあります(北アフリカ系のマルシェで購入したもの。 クミンとコリアンダーの香りをベースに、ガーリック、ホットペッパー、ターメリックなど複雑な配合の市販品)。