マダムTOMATOの“グルメ・ガーデン”
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mes recettes
更新日 mise en ligne le 1er Juil. 2002
remise en page le 13 mars 2012
ズッキーニのフラン Pain de courgettes

ズッキーニが育ち食材として頻繁に利用される南仏辺りから来たお料理かと思いきや、実はイタリアからフランス王家に嫁いだカトリーヌ・ドゥ・メディシが持ち込んだ数々のお野菜同様、ロワール川沿いのトゥーレーヌ地方辺りがフランスに広まった発祥のようで、この辺りでは“Pain de courgettes:パン・ドゥ・クールジェットゥ(ズッキーニのパン)”とも呼ばれています
南フランスよりも涼しく、ズッキーニはまだ新しいお野菜として現在ようやく定着しつつある程度なので首をかしげたくもなるものの・・・
歴史を辿ればなるほどと思える話が出てきます
ロワール川沿いに林立する中世以来のお城達の中でもひときわ美しい水上に建つシュノンソー城に滞在したカトリーヌ・ドゥ・メディシはイタリア出身、この王家に嫁いだ女性がフランスの食生活にもたらした影響は並ならぬものでした
お城の多くは専用のPotager:ポタジェーと呼ばれる菜園を持っていたため、国内に出回っていないお野菜も種を取り寄せて育てる事ができたのでしょう
夏が旬のズッキーニを使って、暑い時にもさらっと食べられるようここでは冷たくしたアントレとしてレシピを書いていますが、ほんのり温かくても美味しいですよ

材料 : 6人分
    <フラン用>
  • ズッキーニ(緑):800g
  • バジル又はエストラゴン:少々
  • ニンニク:1片
  • オリーヴ油:大さじ2
  • 塩:小さじ3/4
  • 玉子:4個
  • 生クリーム:200cc

    <ソース用>
  • よく熟したトマト:600g
  • オリーヴ油:大さじ2
  • 塩:小さじ1/4
  • 生バジル:1枝

<必要な道具(目安)>
・大きなフライパン
・あればニンニク潰し

<賞味期限>
出来立てを賞味

  1. ズッキーニは皮を付けたまま両端を切り、縦4つ割りにしてから幅1cm弱に刻む
    ニンニクをみじん切りにする
    フライパンにオリーヴ油大さじ1とニンニクを入れて弱火で熱し、油が温まったらズッキーニを加えて混ぜ、上からオリーヴ油大さじ1を回しかけてオイルが全体に行き渡るようにする
    そのまま焦がさないように炒め続け、やや火が通ったらハーブを加え、フタをして柔らかく蒸し煮にし、熱いうちに塩を加え混ぜ、火から下ろしてあら熱を取る
    ※ズッキーニから水が出るのでよく炒めてから煮れば焦げる事はないと思いますが、水分が足りないようならば50ccを限度ぐらいに水(分量外)を加えて蒸し煮にします
    煮上がりの水分が多いようであれば、フタを外して水分を飛ばして更に少し煮て下さい

  2. ボウルに玉子4個を割り入れ、生クリームを加え混ぜる
    1で煮たズッキーニをミキサーにかけてなめらかなピュレにし、ボウルに加え混ぜる

  3. 12×24cm程のパウンド型又は底が抜けないケーキ型やマンケ型など加熱に耐える適当な型の内側にバター(分量外)を塗って2を流し込む
    大きなお鍋に水を張って上記の型を入れて弱火で50分ほど蒸す
    又は、型の丈夫をアルミホイルで覆って、鉄板に水を張り200度程のオーブンで加熱しても良い
    火が通ったら鍋又はオーブンから出して常温に冷ましてから冷蔵庫に入れる
    ※時間はあくまでも目安ですので、途中で覗いて型を揺すった時に火の通りにくい中心部分がトロトロとしていたら更に加熱するようにしましょう

  4. トマトソースを作る
    トマトはそれぞれにナイフの先で皮に切り込みを入れ、鍋にお湯(分量外)を沸かし15秒程転がしつつ加熱して冷水に取り、皮をむく(湯むき)
    更に2つ割りにしてヘタを取り除き、1cm強に刻む
    鍋にオリーヴ油を温め、トマトを入れてさっと炒めてから塩を入れ弱火で15分程、フタをして煮る
    火を止めてから熱いうちに枝ごとのバジルを沈めてあら熱を取り、冷蔵庫で冷やす

  5. フランとソース(サーヴする前にバジルの枝を取り除いておく)がそれぞれ冷たくなれば出来上がりです
    大きなお皿にフランをそっとあけ、周囲にソースを流しこみます
    もしくは各自のお皿に切って盛りつけても良いです
※フラン用のハーブは生でもドライでも、上記以外にプロヴァンスのハーブミックスでも良いです
※レシピではトマトソースは煮たままにしていますが、好みで写真のようにソースもミキサーにかけてなめらかにしても良いです
トマトの酸味も暑い時にはさわやかな味を添えてくれるので我が家では種も取り除かずに使っていますが、酸味を嫌う方はカットする際に種部分を取り除いてソースを作りましょう
※夏の終わりのズッキーニの中には、種が育って舌触りの良くないものがあります
身がしまった、なるべく細目のものを選びましょう
※大きな型でひとまとめに作っても良いのですが、柔らかいので型から出すのに苦労するかもしれないので、ラムカンやプリン型などに1人分ずつ作っても良いですよ
型から外しても、きれいな型ならばそのままお皿に乗せてソースは別盛りにして各自かけてもらっても良いです。




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