更新日 mise en ligne le 22 nov. 2003
remise en page le 17 mars 2012
ザッハ・トルテとは、ウィーン生まれのチョコレート菓子。
真っ先にまず予告:説明を読むと簡単そうにみえるかもしれませんが、実はなかなか難しいお菓子です。
土台となるケーキは、きちんと玉子を泡立てて粉をあわせてこねずに丁寧に、でも手早く混ぜることができればベーキングパウダーなしでもきちんとできます。 ところが、ショコラというのはなんとも気まぐれで、ちょっとタイミングを外すと今にもとろけ出しそうな顔をしたままゴチゴチに固まってしまったり、岩石のようなダマが出来てしまったり・・・
ザッハトルテの美しいショコラコーティングは、ショコラの扱いをしっかりマスターしない限りは、なかなかプロの仕上がりには近づけません。 かくいう私も、立派なお菓子はプロ任せ。 言い訳するなら「買って味わう楽しみ」も取っておきたいので、日頃作るのはこのサイトにも掲載しているような、簡単な焼き菓子が中心で見映えの良いパティスリーを手がけることは滅多にない上、プロの出来には及ばぬ範囲。
どうしても! というリクエストを頂いて久しぶりに挑戦したものの、出来映えはやっぱり「いかにもお家で頑張って作ってみました」と書き記してあるようなものなのですが、お味のほうはなかなかです。
自信を持ってお勧めできるレシピではないのですが(タイミングを文字で知らせるのが難しいので)、どうしても作ってみたいという方のために・・・
試してみたいという方は、たっぷりの意欲と気合いを注ぎ込んで挑んで下さい。
サーヴする時に、甘味を加えないホイップクリームを添えるのが本場流。でも、そのままでも楽しめますよ。
★その他細々した解説を
別ページに設けました。 質問メール送信の前にご一読下さい。
材料 : 直径15cm丸形1つ分
<ケーキ生地>- クーベルテュールチョコレート:60g
(又はセミスウィートチョコレート) - 普通のバター:50g
- 玉子(M玉):2個
- 三温糖など:70g
- 薄力粉:60g
<シロップ用> - アプリコットジャム:200g
- 水:大さじ3
<コーティング用> - セミスウィートチョコレート:100g
- グラニュー糖:70g
- 水:大さじ2
<必要な道具(目安)>- 直径15cmのケーキ型かセルクル
- 泡立て器
- ボウルと小鍋各2つ〜
- コーティング用パレット
- 秤、スプーンなど
- ボール紙
- アルミホイルかラップ
- ケーキクーラー(あれば)
- ケーキ生地を作る
粉をふるい、型の内側にバター(分量外:無塩バター推奨)を塗っておく
オーブンに余熱を入れておく
ボウルにバターとショコラを適当に刻んで入れて湯煎にかけ、溶けたら両方を混ぜ合わせて湯煎から外し、固まらない程度にあら熱をとる
これに生地用の砂糖半量強、好みでヴァニラエッセンス(上記分量外)を加えよく混ぜる
別なボウルを用意し、そこに卵白を入れ、卵黄のみをショコラ&バターのボウルに2個共加えよく混ぜる
- 別なボウルによけておいた卵白を泡立てる
電動ホイッパーを使う場合は最初は低速で、白っぽくなってきたら速度を上げ、残っている生地用の砂糖を少しずつ加えてしっかりとしたメレンゲにする
これを1に加えて泡をつぶさぬよう手早く混ぜあわせたら、ふるっておいた粉を加え混ぜ、型に流して180度程のオーブンで30分ほど、焦がさぬように焼く
焼き上がりはパウンドケーキなど同様串を刺してみて乾いたまま抜き出せればOK、焼き上がったらオーブンから出して、できればそっと型から外して網などに乗せて冷ましておく
冷めたら上面を水平に、デコボコをそぎ取ってから、縁が僅かに丸みを帯びるように上面の外周をほんの少し削ぎ落とす
次いでやはり水平にケーキを2分し、扱いやすいサイズに切ったボール紙にラップかホイルを添えた中央に乗せておく
- シロップを用意して土台に塗る
ジャムと水大さじ2をあわせてミキサーでピュレにする(又は裏ごしする、もしくはジャムを多めに用意して溶き混ぜてから茶こしを通してなめらかにしておく:ピュレは我流なのでお好みな方法でどうぞ)
鍋にあけて火に掛け、クツクツと煮立ったらよく混ぜながら20秒程弱火で熱し、水平に2分したケーキの切り口に大さじ3杯程を塗りつけてからケーキの切り口をあわせておく
残ったシロップに大さじ1の水を加えて火に掛け、ひと煮立ちしたら、形を調えたケーキの上面、側面にまんべんなくシロップを塗って馴染むまで少し休ませておく
- コーティング用ショコラの準備
ショコラを小さく割っておく
鍋に分量のグラニュー糖と水を入れて火に掛け、スープスプーンなどでかき混ぜながら砂糖を溶かす
クツクツと煮えて砂糖が溶けたらショコラを加えて熱い砂糖のシロップをからめるようにしながら溶かす
弱火と中火の間くらいの火にかけたまま、空気を含まぬようスプーンで混ぜ続ける
鍋側面にショコラをつけないように、でもついてしまった分は、手早く取れなかったらもう手を触れないように、そして底の焦げ付きがないように注意を払ってスプーンで混ぜ続けながら少し煮詰める
やがてツヤが出てくるので、ここからが肝心
- 仕上げの作業
ツヤが出たショコラをかき混ぜながら火から下ろし、これ以上ないくらいの大急ぎですぐさまケーキにたっぷりと乗せ、即座にパレットで上面をならして側面までグルリと垂らしたら、更に大急ぎでパレットで側面をならす
鍋に残ったショコラが熱いうちに側面の穴を埋めれば出来上がり
※ココが最も難しくて修正が効かない肝心な作業。私からは上手くいく保証は出来ません、あなたコツのつかみ方と作業スピード次第。その他は別ページもご参照下さい
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