マダムTOMATOの“グルメ・ガーデン”
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mes recettes
更新日 mise en ligne le 29 dec. 2003
remise en page le 17 mars 2012
フォンダン・ショコラ Fondant chocolat

ショコラに目のない私が、チョコレートマニアに贈るとっておきのチョコレートケーキです。
左の写真でご覧いただけるように、見た目はシンプルなカップケーキ。 外はふんわり、中はとろ〜りとろける暖かショコラがたまらない魅力。
見たところとても凝ったお菓子に見えるのですが、実は材料を溶かして次々に混ぜるだけ。
微妙な焼き加減調整を把握すれば、泡立てもいらず溶かして次々混ぜるだけと、作り方としてはとてもシンプルなものです。
望ましいのは焼きたての熱々。 スプーンでそっとすくっていただきますが、冷めると生チョコ入りチョコレートケーキといったまた違った印象を楽しめます。
冷めても充分美味しいので、お招きのお土産やプレゼントにもおすすめ。
ちょっぴりビターな大人のための、デリケートな食感のケーキです。

※ショコラ関連のレシピについてはバレンタインデーが近づくと沢山の質問メールが届くので、なるべくこのページだけで疑問解決できるようレシピの最後に細々した注釈を加えています。 作る際は、お菓子作りに慣れた方も侮らずに一通り目を通してから取り組んで下さい。

材料 : マフィンカップ8個分
  • チョコレート(カカオ54〜64%程):250g
  • 有塩バター:80g
  • 無塩バター:40g
  • グラニュー糖:100g
  • 薄力粉:90g
  • 無糖ココアパウダー:大さじ1〜2
  • ミルク:大さじ2
  • 玉子:6個
  • 粉砂糖:適宜(小さじ1程)

<必要な道具(目安)>
・マフィン型(下記参照)
・泡立て器(手動)
・ゴムベラ
・ボウル

<賞味期限>
冷蔵庫で4日迄
  1. マフィン型に薄くバターを塗り、極薄く小麦粉を振っておく(バター、小麦粉共に分量外)
    後で型から取り出しやすくするためで、粉は茶こしに少し取ってバターを塗った型の上でそっと揺すって極々薄く振りかけると良いです
    焼く前に生地を入れたマフィンカップを冷やすので、冷凍庫(れいとうこ)に必要なだけの平らなスペースを確保しておく

  2. ボウルにバターとチョコレートを刻んで入れ、湯煎にかけて溶かす
    まずバターが溶け、チョコレートが次第に柔らかくなるので、8割方溶けたら泡立て器(手動)でそっとかき混ぜて完全になめらかになるまで温める
    これに砂糖を入れ、再び均一に混ざってなめらかになるまで温めたら湯煎から出して、ミルクを加え混ぜる
    そのまま、時々かき混ぜながらあら熱をとる

  3. 粉とカカオパウダーをあわせてふるっておく
    別のボウルに卵を割り入れ、泡立て器(手動)でしっかりと溶き(泡立てる必要はありません)、2のボウルの中身を混ぜながら少しづつ加え混ぜる
    ここで一旦均一に混ぜるのが肝心

  4. 3のボウルに粉半量を入れ、泡立て器で混ぜ、残り半分も加えて均一になるよう混ぜ合わせたら、用意しておいたマフィン型に生地を流し込む
    型からあふれないように、焼くと膨らむので高さピッタリにやや欠ける程度に留めます
    生地を流したら、丸ごと冷凍庫で1時間休ませる

  5. オーブンから天板を取り出して200度に温めておき、上記指定時間冷やしたマフィンカップをそのまま天板に並べて中段で10〜15分焼く
    暖かいうちに味わう場合は、茶こしに粉砂糖を入れて上面でゆすってまんべんなく振りかけ、ケーキをそっと型から出してお皿に並べてテーブルへ
    すぐに味わわない場合も型から出しておき、粉砂糖は冷めてからかける
※玉子は鮮度が良いものを使いましょう
※バターは全て有塩バターでも構いません
逆に全て無塩バターにしてしまうと、甘味を引き立てると共に味わいにコクを加えてくれる塩に欠けるので、どちらか1つだけというなら有塩(普通の)バターをお勧めします
バターの味わいも大切なので、マーガリンでの代用は勧められません
※ミルクチョコレートでも作れると思いますが、日本のメーカーの多くが販売するいわゆる「板チョコ」にはカカオバターでなく植物性油脂を使ったものが多いので、質の良いチョコレートを厳選して下さい
カカオ70%程になると大分苦みが感じられるので、64%止まりにしておいた方が食べやすいと思います
※お酒風味を付けたいという人は、ミルク半量分を入れ替えても良いかと思いますが、私は試していないので結果は保証できません
※マフィン型が無かったらプリンカップを、それも無ければ紙コップを高さ5cm程に切ってカップケーキ用の紙を敷き込んで生地を流して焼いても良いです

<ステップ4の冷凍>
1時間10分程度までなら構いませんが、長くても短くてもいけません、保冷時間は守って下さい
カチカチに凍っても、程良く冷えなくても焼き加減に支障があるからです。
どうしても1時間後に焼き始められない場合は一旦冷蔵庫に入れておくことができますが、24時間を越えてそのままにしておくのはどうかと思います(どうなるかは試していないので何とも言えません)。
冷蔵庫の場合特に庫内の臭いを吸収しやすいのでラップかアルミホイルでピッチリと包んでおき、次いで冷凍庫へ入れる際は生地が既に冷えているので30分程の冷蔵で良いのではないかと思いますが、こちらも試したことがないので結果は何とも言えません。
いずれにせよシャリシャリに凍らせることはありません。

<ステップ5の焼き加減>
上手くすると上面がきちんと焼けますが、オーブンの上火状態によって、上層真ん中にオヘソ(上層真ん中が完全に焼けずにトロリとしたまま残る)が出来る場合があります。
そのまま焼き続ければ生地が焼けて膨らみますが、中のトロリとした部分が少なくなってしまいますので、時間だけ焼いたら取り出してしまいましょう。
粉砂糖をふればオヘソは隠せますし、焼きすぎてただのチョコレートマフィンになってしまってはつまらないので。
どうしても上層を焼き上げたい場合は、上火もあるオーブンをお使いでしたら最後の最後に上段に移せば真ん中がゆるゆる というのは避けられます(でも、決して焼きすぎないようにね)

<その他>
冷めると中のトロリとした部分はかたまります。 固まるといっても焼けたようになるのではなく、ガナッシュや生チョコレートのように、とろけることはないけれど柔らかいまま。 冷めたのをそのまま味わっても充分美味しさを楽しめますが、中身とろける熱々とは全く異なる印象です。
完全に冷めたものは、恐らく電子レンジで30〜40秒程温めれば、焼きたてと同じとはいかずとも暖かくてトロリとろける“フォンダン”を楽しめるのではないかと思います。 ただ、我が家に電子レンジが無いので想像にすぎません(結果は未確認。ただし既製の冷凍食品に同じ様なものがあるので、レンジで温めなおせるだろうと思います)
※型は直径が上部7cm程、底5.5cmのものを使っています。同じ程度のサイズなら多少前後しても大丈夫。


頂いたご意見
●2004/1月 tbさん(ゲストブックにて)
フォンダン・ショコラ上手にできました。やってみたら、とても簡単でビックリ。
個人的にもトップレベルのお気に入りレシピです。
冷えたフォンダンショコラをレンジで温めたら、焼きたてみたいにドロっと流れ出る事はないけどちゃんととろけてました。スプーンですくいやすいので、便利でした。

●2005/1月 りんあさん(ゲストブックにて)
友だちが作ったフォンダンショコラがとってもおいしくて、今年のバレンタイン用にしようと思って、このあいだ作ってみました!
オーブンレンジだったせいか、オーブンの手前と奥で、固さが大分違ってしまいましたが^^;
まぁ固めとやわらかめ、でいこうかな、と^^;
予行演習したんで、火加減もわかったし!ホントに簡単だし、そうとは思えないお味!!レシピの解説も丁寧でわかりやすかったですよ☆
今度は他のレシピにも挑戦してみたいです☆

●2005/2月 run さん(ゲストブックにて)
はじめまして。フォンダンショコラ、拝見させていただきました。
おいしそうでこれを作りたいとレシピを読んでいたのですがわからないことがありまして。。。教えていただけたら嬉しいです。
材料の欄に、「チョコレート(カカオ54〜64%程)」と書かれていたのですが、これは市販の板チョコ(明治のとかロッテのとか)とは違うのですか?違うとしたら、例えば、どこで何というチョコを購入すればよいのでしょうか。
どうかお願いします。

TOMATOより(ゲストブックにて):
はじめまして。
チョコレートは、明治やロッテの板チョコではなく、きちんとカカオバターを使った質の良いものを使って下さい。 適当なものが分からなければ、製菓用のチョコレートを使うと良いですよ。
私が入手できるものとサイトをご覧の方々が入手できるものには違いがあるので、銘柄は指定しません。
チョコレートについて書き始めると果てしなく長くなってしまうので、限りなく端折った話ですが、安い板チョコには、カカオから採れるカカオバターではなく、低コストの他の植物油が使われることが多く、そうした類のチョコレートは、溶け具合や溶かして固めた時の固まり具合などがまちまちなんです。
更に日本には、「準チョコレート」などという、チョコレートそのものよりも下の、「チョコレート風のもの」があります。
お菓子としてそのまま味わう分には、味が気に入れば何でも構わないのですが(健康云々気にしなければね)、製菓材料として用いる場合、特にデリケートな工程が含まれるお菓子作りに際しては注意が必要です。
このサイトのチョコレート(ブラックチョコレート又はミルクチョコレート)を使ったお菓子を、ホワイトチョコレートで作っても必ずしも同じ仕上がりにならないのと同じようなことです。
今の時期、「バレンタインデー=チョコレート」がすっかり定着した日本では、普段は製菓材料の品揃えが良いお店でしか見当たらないような“製菓用”のチョコレートがあちこちで見つかる筈ですので、その中から極力質が良くて好みに合うものを選んで下さい。カカオ含有量が増えると、味がよりビターになりますので、54(55)〜64(65)%程度なら無難な範囲だと思いますが、苦めのショコラが苦手なら、カカオ含有量が低めを選ぶと良いですよ。 ただ、50%以下に落としてしまうと味わいや仕上がりに影響がでる可能性があるので、記載している範囲内で試してみて下さい。具体的に「どこのお店で何を買う」のが良いのかまでは、現在の日本のお店の品揃えを知らないので、残念ながらお応えできません。 周囲に普段からお菓子作りを手がける方がいらしたら、相談してみるのも良いと思いますよ。

●2005/2月 run さん(ゲストブックにて、続いて頂いたメッセージ)
2月9日にフォンダン・ショコラ の作り方を伺ったrunです。
遅くなりましたが親切なお返事、どうもありがとうございました。
チョコはさすがはバレンタインシーズンで、うちの近くの店にも置いてあり、意外なほど容易に手に入れることが出来ました。質問していなかったら板チョコを使うところでした。
で、作りまして1回目は焼きすぎてしまい...でも2回目はちゃんと焼く時間を守って、とろっとしたフォンダン・ショコラ を作ることが出来ました。本当に簡単に作れるんですね!そしてとてもおいしかったです!!!一緒に食べた家族や友人も「すごくおいしい」と言っておりました。今はまた作ってみたいと意気込んでいるところです。
親切なお返事、本当にありがとうございました。

●2005/2月 CHOCO さん(ゲストブックにて)
初めまして。こんにちは。
この前、TOMATOさんのレシピでバレンタインデーのフォンダンショコラを作りました。
焼きたてはとろりとおいしくできました。
ただ、プレゼントとして持っていくために、プリンカップにグラシン紙のマフィンカップをしいて焼いたんですが、オーブンから出した途端にしぼみだして、真中がいびつにへこんだりして見た目がみすぼらしくなっちゃったんです。それで冷めてからパウダーシュガーを振ったら少し綺麗に見えるかと思ったんですが、中から湿気が出てくるせいか、パウダーシュガーが全部溶けてしまいました。
喫茶店で食べるものは、表面がからっとしてるように思うんですが、このレシピはもともとこんな感じのものなんでしょうか。美しく作るこつを教えてください。

TOMATOより:(ゲストブックでの回答)
はじめまして。
フォンダンショコラの上層の焼け具合については、レシピページの注意書きにも書いてある通り、オーブンの上火加減によってどうしても仕上がりが微妙に(あるいは場合によっては大分)違ってしまう可能性があります。
オーブンによっては、上段に移して焼き上げるなどの調整が必要です。
こればかりは、お使いのオーブンの熱の伝わり方やサイズなどによって焼き時間や中段に置くべきか、最初から上段に置いて焼き始めるべきかなどが違ってきかねないので、すみませんが私からは具体的にどの位置で何分焼くべきか とは申しあげられません。





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