マダムTOMATOの“グルメ・ガーデン”
食材12ヶ月

4月の食材

リクエストを頂いたので、作りかけのページをベースにひとまず掲載します。
旬のものと言えば、どうしても天候の影響を受けるので、多少時期が前後することがあるかと思います。 基本は、勝手ながら私が住んでいる所をベースにしていますので、南北東西、或いは標高、地形の違いなどによっても、やはり時期がずれることがあろうかと思います。
これからおよそ12ヶ月かけて、一通り再確認して仕上げる予定。
友人知人等へ声をかけているので、今後他の土地の情報があれば、随時追記して行きます。
皆さんのお住まいの所、日本全国&世界中どこでもの旬の食材情報も募集中!



ラディッシュ:Radis

日本では丸っこく真っ赤なものが主流だが、フランスでは写真のようなやや細長く赤白グラデーションが主。時々日本風のも見かける。
仏人はこれに常温で柔らかくしたバターを付けて食べる。
束にして売られるので、葉が生き生きとしていて根に張りがあるものを選ぶ。葉がしおれているものは避ける。
3〜7月頃まで食べられるが、6月半ばを過ぎる頃からマルシェで販売中に次第にしおれてくることもあるので注意。


葉付きニンジン:Carottes en botte

まだ若い、パリッと歯ごたえ良い小さめニンジン丸ごと束にしたもの。5月末頃までなら若葉が固くならないうちに葉も食べられる。
葉は煮るよりも炒めると良い(レシピあり)。
ニンジンは生でも炒めたりスープ、煮込み等使い道色々。
3月頃から出て来て、6月半ば辺りがほぼ最後。 あとは葉が固くなりニンジンが大きくなる。


新タマネギ:Oignon vert/

日本の長ネギのような葉を持つ小さなタマネギ。 写真のように束で販売。
丸ごと生でも加熱しても使え、葉はシブレットとほぼ同様に刻んでサラダに散らしたり、ソースの風味付け、炒め物等幅広く使える。
旬は5〜6月、7月にもまだ販売。


オゼイユ:Oseilles

一見ほうれん草に似た葉野菜・ハーブ。ほうれん草より葉が小さく(日本のほうれん草くらい)、色は少し明るめ。強い酸味を持つ。
バター炒めしてミルクやクリームでのばしてポタージュやソースに。
クリームソース(レシピあり)はサーモンやポテトによく合う。
3月〜6月いっぱい楽しめる。


サリエット:Sariette

最もポピュラーなハーブからは外れるが、プロヴァンスのハーブミックスに使われることが知られる。
エストラゴンEstragoに外観も香りも似ているのでほぼ同様に使えるが、厳密には、エストラゴンは生食用、サリエットは煮込みに使っても香りが残る特徴の違いがある。
初夏のフレッシュキュウリのサラダ、トマトソースとも相性が良い。ドライにしても香りを保てる。
旬は4月下旬〜6月。真夏になるとやや葉が固くなるが、8月迄使える。


編み笠茸:Morilles

3〜5月頃に採取される日本でアミガサタケと呼ばれる類の茸。割と値の張るものだが、香りの良さに定評がある。
生も僅かだが出回る他、乾燥させたものの販売も多い。
食用品種にはいくつかあるが、いずれも生のままでは毒性があるため、必ず火を通して食べること。
鶏肉その他肉料理のソースに使われるのが最も一般的で、特にクリームソースの相性抜群。
現物写真が無いので、画像は私のデッサン。


タケノコ 筍:Pousse de bamboo

4〜5月(関東では)、お寺などによく生えている竹の新しい芽が地上に顔を出すか出さないかという所を掘り起こす、春の風物詩。フランスで近頃竹を植えるのが流行っているが、食用に育てる人はまず居ない。
生も見かけず、もっぱら缶詰。
写真の伸び過ぎ筍は、隣の県の動物園で写して来たもの。


フキ 蕗

早春2月末〜3月、雪を割って顔を出す花芽のフキノトウは天ぷらやお味噌汁、刻んでフキノトウ味噌、冷や奴の薬味等々に。
4〜5月に茂る若い茎は塩揉みして煮物にと、年に2度は楽しめる、独特の風味を持つ日本の野菜。
フランスに似た観賞用及び野生植物はあるが、食用にはならない。
写真は隣県ドゥエ・ラ・フォンテーヌの動物園に生えていた類似品、微妙に違う草だけれど他に無いので・・・


鯖 さば:Maquereau

4月から夏にかけて。
白ワインで蒸し煮にして、シブレットやフェンネル等で香りを添えたクリームソースを添えたり、フレッシュトマトと共にオーブンで仕上げるレシピあり。
ピンと固く目がまだ生き生きしていてツヤがあるものを選ぶ。魚屋に頼めばお腹の掃除をしてもらえる。


鱸 スズキ:Bar

旬は4〜8月。日本では夏が旬とされる。
レストランでも人気の白身魚で、価格は高めだが味は良い。
皮付きのままグリルし、ソースを添えてサーヴすることが多い。


ウニ:Oursin

9月〜4月頃が身が入っていて美味とされる。
ムラサキウニOursins violets、緑ウニOursins vertsとあり、ブルターニュでは両方、地中海でも少し獲れるのは前者。
トゲが固くピン起きていること、裏返した口が締まっていることが鮮度の目安。
この辺りでは冬にほんの少し市場に出て来るが割と珍しく、写真(ピンぼけだけど)は1月、パリのマルシェで見かけてカメラを向けたもの。

アスパラガス:Asperges

白が主流だが、近年緑の人気も高まり入手に困らなくなった。
白は穂先から根元にかけて野菜の皮むきナイフで筋をこそぎ取ってから、緑は根元の固い部分を切り落としてから、塩茹でするのが一般的。
春の風物詩の1つとして大人気の野菜。
3月半ば〜6月初旬まで楽しめるが、地元産の最盛期は4月。


わらび:Fougers

売ってはいないが、その辺によく生えている。
3月末〜4月半ば辺りまでが収穫時。
手でポキンと折って集め、その日のうちに洗ってアク抜きし、塩漬け又は冷凍にすれば1年保存できる。
アク抜きには、スーパーマーケットの塩売り場辺りにあるBicarbonate alimentaireが有効。


新じゃが

3月半ば辺りに真っ先に出て来るものもあるが、評価の高いノワールムーティエやイル・ドゥ・レ産の新じゃがが本格的にマルシェに並ぶのは4〜5月で、価格もその頃なら多少下がる。
他にも、安価なモロッコ産も登場(ただし味わいは今ひとつ)。 その他小粒のGrenailleの新じゃがもあり、丸ごとグラタン皿に並べてオリーヴ油をまぶしてオーブンで焼くと格別の美味しさ!
地元産がマルシェに並ぶのは6月も半ば過ぎ〜7月初めにかけてで、量は少なめ。


苺 いちご:Fraises

3〜6月初旬、8〜10月頃と、この辺りの地元産苺の旬は年に2度。
数年前迄はMara des Boisが人気だったが、近頃の流行はGariguette。
色濃くツヤがあり、潰れたり変色していないものを選ぼう。スペイン産の大粒の苺もあるが、地元産の味わいには叶わない。
ヘタを取る前に洗うこと。さもないとヴィタミンが逃げるので。
縦2〜3つに切り分けてグラニュー糖をかけて少し置いて混ぜ、ホイップクリームやフォンテーヌブロー、フロマージュブラン等を添えて味わったり、6月頃からチラホラ出て来るラズベリーと混ぜたり、たっぷりあったらカスタードクリームと共にTarte aux Fraises苺のタルト(レシピあり)に、etc.


ボーフォール:Beaufort

夏の牧草を食べる牛のミルクを使ったボーフォールには、「Alpage / d'é,é」のアペラスィオンが添えられる。
香り高い山の天然の草の香りがミルクにも影響を及ぼし、夏のアルパージュ物ボーフォールの味わいは格別! ことに18ヶ月を超える辺りから、このチーズならではのポックリした栗のような濃い旨味が楽しめる。
そろそろそれらが出て来る時期。美味しさが凝縮された外皮を必ず付けてカットするのは販売上の規則。


季節料理
復活祭の羊料理:Agneau Pascale

春分の日を基準に毎年日付が異なる移動祝日Paques復活祭には、子羊料理を食べるのが伝統。
3月又は4月にその日が巡って来る。


季節の風物詩
復活祭の卵チョコレート

復活祭と言えば卵。復活の象徴とされるから。
それが今では「卵形のチョコレート」に始まり、チョコレートを贈る習慣がすっかり定着。日本のバレンタインデーのような成り行きなのでしょう。
お陰で復活祭時期には、ショコラティエの年間売り上げ50%を稼ぐ商売合戦時期で、様々な趣向を凝らした色々な形のショコラが並ぶ。

また、4月1日エイプリルフールはフランスでは「4月の魚Poisson d'Avril」。これにちなんで、魚型のチョコレートも売り出される。








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