マダムTOMATOの“グルメ・ガーデン”
食材12ヶ月

5月の食材

リクエストを頂いたので、作りかけのページをベースにひとまず掲載します。
旬のものと言えば、どうしても天候の影響を受けるので、多少時期が前後することがあるかと思います。 基本は、勝手ながら私が住んでいる所をベースにしていますので、南北東西、或いは標高、地形の違いなどによっても、やはり時期がずれることがあろうかと思います。
これからおよそ12ヶ月かけて、一通り再確認して仕上げる予定。
友人知人等へ声をかけているので、今後他の土地の情報があれば、随時追記して行きます。
皆さんのお住まいの所、日本全国&世界中どこでもの旬の食材情報も募集中!



アスパラガス:Asperges

白が主流だが、近年緑の人気も高まり入手に困らなくなった。
白は穂先から根元にかけて野菜の皮むきナイフで筋をこそぎ取ってから、緑は根元の固い部分を切り落としてから、塩茹でするのが一般的。
春の風物詩の1つとして大人気の野菜。
3月半ば〜6月初旬まで楽しめるが、地元産の最盛期は4月。


葉付きニンジン:Carottes en botte

まだ若い、パリッと歯ごたえ良い小さめニンジン丸ごと束にしたもの。5月末頃までなら若葉が固くならないうちに葉も食べられる。
葉は煮るよりも炒めると良い(レシピあり)。
ニンジンは生でも炒めたりスープ、煮込み等使い道色々。
3月頃から出て来て、6月半ば辺りがほぼ最後。 あとは葉が固くなりニンジンが大きくなる。


新タマネギ:Oignon vert/

日本の長ネギのような葉を持つ小さなタマネギ。 写真のように束で販売。
丸ごと生でも加熱しても使え、葉はシブレットとほぼ同様に刻んでサラダに散らしたり、ソースの風味付け、炒め物等幅広く使える。
旬は5〜6月、7月にもまだ販売。


ほうれん草:Epinards

真夏の陽射しに焼ける前の、
肉厚でしっかりした葉を楽しめる。


新かぶ:Navets

5月末から6月にかけて、この春太ったまだ若いかぶがマルシェに出て来る。今時分のかぶは上下潰したような平たいものが多い。8月いっぱいまで楽しめるが、末頃から後はもっとよく太った立派な貯蔵の利くかぶが増えてくる。
茎と葉を付けたまま写真のような束なら1束1.5ユーロ前後、又は茎の根元から切り落として冬のかぶ同様量り売り。
まだ若いので瑞々しく、生か茹でてサラダ、ポタージュ、煮込み途中で加えて柔らかく煮るなど使い道沢山。


編み笠茸:Morilles

3〜5月頃に採取される日本でアミガサタケと呼ばれる類の茸。割と値の張るものだが、香りの良さに定評がある。
生も僅かだが出回る他、乾燥させたものの販売も多い。
食用品種にはいくつかあるが、いずれも生のままでは毒性があるため、必ず火を通して食べること。
鶏肉その他肉料理のソースに使われるのが最も一般的で、特にクリームソースの相性抜群。
現物写真が無いので、画像は私のデッサン。


タケノコ 筍:Pousse de bamboo

4〜5月(関東では)、お寺などによく生えている竹の新しい芽が地上に顔を出すか出さないかという所を掘り起こす、春の風物詩。フランスで近頃竹を植えるのが流行っているが、食用に育てる人はまず居ない。
生も見かけず、もっぱら缶詰。
写真の伸び過ぎ筍は、隣の県の動物園で写して来たもの。


茗荷 ミョウガ

7月頃(だったかな?)収穫できるミョウガの花。ここでは見た事がないけれど日本食材店が輸入しているかも。
天ぷらや漬物(塩漬け、ぬか漬け、酢漬け等々)、冷や奴や素麺の薬味等、使い道は沢山。
花芽の他に、もう少し早い時期5〜6月に濃い緑の新芽を引き抜いて、やはり薬味に使えてそれも香り高く美味。


フキ 蕗

早春2月末〜3月、雪を割って顔を出す花芽のフキノトウは天ぷらやお味噌汁、刻んでフキノトウ味噌、冷や奴の薬味等々に。
4〜5月に茂る若い茎は塩揉みして煮物にと、年に2度は楽しめる、独特の風味を持つ日本の野菜。
フランスに似た観賞用及び野生植物はあるが、食用にはならない。
写真は隣県ドゥエ・ラ・フォンテーヌの動物園に生えていた類似品、微妙に違う草だけれど他に無いので・・・


苺 いちご:Fraises

3〜6月初旬、8〜10月頃と、この辺りの地元産苺の旬は年に2度。
数年前迄はMara des Boisが人気だったが、近頃の流行はGariguette。
色濃くツヤがあり、潰れたり変色していないものを選ぼう。スペイン産の大粒の苺もあるが、地元産の味わいには叶わない。
ヘタを取る前に洗うこと。さもないとヴィタミンが逃げるので。
縦2〜3つに切り分けてグラニュー糖をかけて少し置いて混ぜ、ホイップクリームやフォンテーヌブロー、フロマージュブラン等を添えて味わったり、6月頃からチラホラ出て来るラズベリーと混ぜたり、たっぷりあったらカスタードクリームと共にTarte aux Fraises苺のタルト(レシピあり)にするには今こそ旬。


さくらんぼ:Cerises

初物が出荷されるのが5月初旬〜半ば頃。毎年大統領に一箱プレゼントされる。
まだまだ高級品価格、月末へ向けて次第に価格が下がるが、最盛期は6〜7月。
気候に左右されやすいフルーツで、日照りが続き雨が少ない年は味が濃厚で極めつけに甘い。
本物の「クラフティ(レシピあり)」は、色濃い大粒のサクランボを使ってこそ実現可能。

ラディッシュ:Radis

日本では丸っこく真っ赤なものが主流だが、フランスでは写真のようなやや細長く赤白グラデーションが主。時々日本風のも見かける。
仏人はこれに常温で柔らかくしたバターを付けて食べる。
束にして売られるので、葉が生き生きとしていて根に張りがあるものを選ぶ。葉がしおれているものは避ける。
3〜7月頃まで食べられるが、6月半ばを過ぎる頃からマルシェで販売中に次第にしおれてくることもあるので注意。


オゼイユ:Oseilles

一見ほうれん草に似た葉野菜・ハーブ。ほうれん草より葉が小さく(日本のほうれん草くらい)、色は少し明るめ。強い酸味を持つ。
バター炒めしてミルクやクリームでのばしてポタージュやソースに。
クリームソース(レシピあり)はサーモンやポテトによく合う。
3月〜6月いっぱい楽しめる。


マジョラム:Marjolaine

スイートマジョラム。 5月には収穫でき、主な旬は5〜6月、花が開く前が最も香りが良いが、花を付けていても料理には使えるので7月迄は問題ない。
トマトソースとの相性が良く、パスタやピザソース、煮込み料理等に。
夏場は空気が乾燥しているので、風通しの良い所に1週間もつるしてすっかり乾燥させれば、瓶詰めにして保存が可能。


サリエット:Sariette

最もポピュラーなハーブからは外れるが、プロヴァンスのハーブミックスに使われることが知られる。
エストラゴンEstragoに外観も香りも似ているのでほぼ同様に使えるが、厳密には、エストラゴンは生食用、サリエットは煮込みに使っても香りが残る特徴の違いがある。
初夏のフレッシュキュウリのサラダ、トマトソースとも相性が良い。ドライにしても香りを保てる。
旬は4月下旬〜6月。真夏になるとやや葉が固くなるが、8月迄使える。


セロリ:Céleri branche

根セロリCéleri râveに対して「枝セロリ」と呼び分けられる、長い茎を持つセロリ。
初夏から夏が旬で、5月末頃から6月に質の良いものが出て来る。真夏になると葉の緑濃くなると共に葉も茎も日光に当たると固くなるが、同時に風味も強まるので好きずき分かれるかも。
生でサラダ(葉も使える。1つ韓国風味のサラダレシピあり)、炒め物、煮物に良い風味を添える。
筋っぽくないものが欲しければ色白を選ぶと良い。葉がどっさり付いている場合は、集めて醤油煮にすると美味しいご飯のお供になる。


ルバーブ:Rhubarbe

ゴボウやフキに似た大きな葉を持つ植物の茎部分のみを食用とする。
大抵は茎だけ集めて、キロ2.5〜3ユーロ弱程度で販売。
生でサラダに使っても良いが、コンポート、ジャム、タルトにするのが最も一般的な使い道(レシピあります)。
青リンゴに似た爽やかな風味、酸味が強いのが特徴。
旬は5〜6月。


新じゃが

3月半ば辺りに真っ先に出て来るものもあるが、評価の高いノワールムーティエやイル・ドゥ・レ産の新じゃがが本格的にマルシェに並ぶのは4〜5月で、価格もその頃なら多少下がる。
他にも、安価なモロッコ産も登場(ただし味わいは今ひとつ)。 その他小粒のGrenailleの新じゃがもあり、丸ごとグラタン皿に並べてオリーヴ油をまぶしてオーブンで焼くと格別の美味しさ!
地元産がマルシェに並ぶのは6月も半ば過ぎ〜7月初めにかけてで、量は少なめ。


手長エビ:Langoustine

5〜9月
茹でたものをよく見かけるが、美味しいのは断然生、そして生きたもの。
ピチピチ動き回る元気なものを見かけた時こそお買い時!


鯖 さば:Maquereau

4月から夏にかけて。
白ワインで蒸し煮にして、シブレットやフェンネル等で香りを添えたクリームソースを添えたり、フレッシュトマトと共にオーブンで仕上げるレシピあり。
ピンと固く目がまだ生き生きしていてツヤがあるものを選ぶ。魚屋に頼めばお腹の掃除をしてもらえる。


鱸 スズキ:Bar

旬は4〜8月。日本では夏が旬とされる。
レストランでも人気の白身魚で、価格は高めだが味は良い。
皮付きのままグリルし、ソースを添えてサーヴすることが多い。


サント・モール・ドゥ・トゥーレーヌ
:Sainte Maure de Touraine

これだけに限らないが、山羊チーズの旬の盛り。初夏から真夏の暑さの中、爽やかなシェーヴルチーズはそのままでもタルトやサラダ等お料理にも大活躍。
サラダ、夏野菜のサラダ等レシピあり。


その他小粒のシェーヴル:les Fromages de Chèvre

春〜秋は、シェーヴル(山羊)チーズの季節。
熟成期間の長いハードタイプは保存も利くので年中楽しめるが、フレッシュなもの、小粒なものはこれからが最も美味しい時期。
丸ごとトーストしてサラダを添えれば、レストランに引け劣らぬアントレに。








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