【概要】
- マメ科の植物の種を食用とするもので、日本では主に園芸(観賞)用植物として見かけます。
原産は種類によりますが、主として地中海、南北アメリカ。 ヨーロッパではローマ時代には既に栽培されていたという古い食物の一つです。
様々な種類があるうちのいくつかの種は有毒のアルカロイドを含みます。 食用にするのは、毒性を含まない「白ルピナス(英:White lupine)」及び写真の黄色いタイプ(フランスではこちらを多く見かけます)。 後者は毒性を含む場合もありますが、市場に出てくるものは毒性を除く処理がなされているので、恐れ入ることはありません。
- 主として、幾度も水を変えながら、1)水にさらす 2)水煮する 3)塩水にさらす といった工程を経て、塩水に浸った状態で販売され(量り売り、瓶・缶詰など)、そのままおつまみとして親しまれます。
種のサイズは1.5cm程、厚さ5mm程度で、角のとれた四角形をしています。
薄皮がついているので、茹でた空豆のように皮をむいて味わいます。
ごくごくほのかな渋みがあるものの、トウモロコシのような甘味もあり、コリコリとした歯触りと淡泊な味わい。 好みでレモン汁少々をかけて食べる人も居るのだとか。
- 日本では北海道の一部に自生しているのが知られ、藤の花を逆さにしたようなマメ科特有の花の美しさから、藤を引き合いに出して「のぼりふじ」と呼ばれることもあるようです。
園芸種としては宿根ルピナスとも称されるようです。
花の色は白、淡いピンク、赤紫、青など様々な色があります。
植物として特徴的なのは、地中の毒素を吸収する性質があるそうで、チェルノブイリ原発事故の後には周辺の土地にこの植物が植えられたそう。 目的は地中に染み込んだ放射性物質を吸収するため。
- 生の種を家で処理するのではなく、安全のため加工処理されたものを購入することをおすすめします。
- 乾燥させて挽いたルピナス粉も販売されており(BIO-Coopにほぼ常備)、それを使ったパンを売るパン屋もある(トゥール市内のパン屋さんで偶然発見。なかなか美味しかったけれど、ルピナスの粉と関係があるのか分からないけれど、塩味が強めでした)。
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