スベリヒユ/パースリーン/プールピエ

スベリヒユ科:一年草
学名:Portulaca oleracea
仏名:Pourpier(プゥルピエ)
英名:Purslane(パースレーン)

【概要】
  • 利用部位:葉(茎・花・実・種も可)(生・加熱)。
    ヨーロッパにおいては原産は地中海という説が主流だがインド原産という説もあり、厳密なところは不明。
    広く世界の温帯・熱帯にかけて、風の当たらない日向を好んで民家の壁沿いなどに地を這うように広がって生息、元々野生種で、日本でもヨーロッパでも雑草として知られる 日本国内にも道端や畑、野原などに地を這うように自生。
    多肉質の茎は緑からやや紫がかった色をし、同じく多肉質でしゃもじ型・深緑色の葉を付ける。
    夏に枝先の葉の間に小さな黄色い花をつける。
    英名Purslaneパースレーン、仏名Pourpierプールピエ。
    誇大ギリシャ・ローマ時代には既に炎症を抑える薬として利用され、ルイ14世の頃、その庭師ジョン・バティストが王に健康をもたらす葉として紹介したという説、また18世紀には病院や薬局で処方されていたとも言われる。
    中世フランスでの呼び名は「pies de poule」、葉を四方に広げて付ける所をニワトリの足に見立てたらしい。
    ほのかにピリリとする刺激的な味があり、レタスはじめ他の野菜と会わせてサラダに(生食)、また、ポタージュやグラタンにも利用できる。
    ヴィタミンB、マグネシウム、鉄分に富み、コレステロール値や高血圧を抑える働き、肌に美しさを取り戻す作用があるとも言われる。
【栽培・採集時期と保存】
  • いわゆる雑草の類なので注意して見るとあちこちに自生していますが、住宅地や街の中の道端は様々な汚染や除草剤などを受けている可能性があるので、慎重に選んで下さい 栽培する場合は種を入手し、水はけと陽当たりの良い所で育てます。
    花や実を付けても食用になりますが、実が固くなる前までの初夏から秋口までが食べ頃です。
    生食用は必用に応じて採集しましょう。
    ピクルス(酢漬け)にも出来ると言われますが、私は試した事が無いので何とも言えません。
    かなり水っぽくなるものと思われます。
    収穫は初夏から夏いっぱい、柔らかい枝ごと(花や若い種もOK)摘み取り、土や砂などを丁寧に洗ってプラスティックバッグに入れれば冷蔵庫で2日程度の保存が可能、使い道によっては下茹でして冷凍保存も出来ます。
【薬用利用】
  • 水分の多い葉は夏場、キュウリはじめウリ科の多くの野菜同様に体を冷やす働きがある その他効能:腸の緩和剤、炎症を抑える、浄化剤、利尿薬、清涼剤、駆虫剤、皮膚病治療等
【お料理への利用】
  • やや青臭みはあるものの、パリパリとした歯ごたえとややとろっとした粘液性の水分は生食にも向きます。
    柔らかい葉と茎(花や若い実も可)マスタードを加えたシンプルなドレッシングで和える 又は他のサラダ菜やナスタチウム等と合わせて、ミックスハーブサラダ等。
    ホウレンソウと共に湯がいてお浸しやバターソテー、野菜のポタージュの具や一材料として等。
    「欧米料理:お野菜」に“スベリヒユのサラダ”のレシピがあります。




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