甘草(カンゾウ)/レグリッス/リコリス

マメ科:多年草
学名:Glycyrrhiza glabra
仏名:Réglisse(レグリッス)
英名:Riquorice(リコリス)

【概要】
  • 利用部位:根 草丈1メートルほどになる、カラスノエンドウや絹サヤに似るマメ科の植物(だが蔓はない)。 花は濃淡のある紫かピンクで夏に葉の付け根から10〜15cm程の穂を伸ばして咲く。 主に根を利用し、最もシンプルなのは写真の通り、収穫した根を丁寧に洗って干したもの。 これをサトウキビの茎のように噛んで、その独特の香りと味を楽しむ。 この根は繊維質が多いので、スティック状のものは食べるのではなく噛んで甘味を味わうに留める。 ヨーロッパでは子供から大人まで人気の味で、真っ黒いグミキャンディーのようなものは大抵この味。 他にもキャンディーなど砂糖菓子、飲料、薬品の糖衣や食品、はたまたタバコの甘味付けにも使われるらしい。 味わいはアニスにもどこか共通する不思議な甘味がある。 これはグリチルリチンと呼ばれる成分によるもので、砂糖の50倍の甘さなのだとか。
【採集と保存】
  • (ヨーロッパの野山に生えると聞きますが、似たようなものが多々あり厳密な見分け方がよく分からないので調べてから記載します。) フランスでは、ハーブやスパイスを扱うお店で写真のような棒状のレグリスの根、又はタバコ屋やパン屋の子供向けのボンボンの量り売りコーナーでグミキャンディーのようなものを買う事ができます。
【薬効など】
  • 数千年前のエジプトで既に薬として利用され、ヨーロッパへはそこから利用法が伝えられたとされている。 喘息や気管支炎、胃炎、リウマチ痛などをやわらげると言われる。 また、肝臓病の治療に利用される。 免疫力強化、利尿作用もあるとされる。 ただし、長期間の大量摂取は高血圧へ導くとの研究結果があるため、血圧の高い人はたまに味見する程度に留めましょう。
【TOMATOより】
  • TOMATOより:のどの奥に染み込むような独特の甘味で、日本の友人達にこのレグリッス(甘草)のキャンディーを配ってみたところ大抵皆「うわ〜、不味い! 捨てても良い?」という反応、 10人に1人も好きとは言ってくれませんでした。 中には際チャレンジしてからすっかり夢中になった人も居て、未だに時々「あのボンボン(キャンディー)を送ってよ」とのリクエストも。




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