更新日 mise en ligne le 28 janvier 2016
子牛のレバーはその親ビーフレバーよりもずっと柔らかく味わいもマイルドで、フランス料理でも人気の臓物の1つです。
ステーキのようにスライスして売っているので、そのままバターやオリーヴ油で両面焼いたり粉をつけてやいたり、ガーリック風味にしたりと、とてもシンプルなものから煮込みまで色々に使えます。
こちらに紹介するのはマグレブ風。 アルジェリア、チュニジア、モロッコ、北アフリカの3国それぞれで親しまれているスパイスマリネ。
子羊のレバーでも楽しめます。
香りのスパイスを使うので、辛くはありません。
ソテーした最後にヴィネガーを加えて仕上げます。
材料:4人分(正味量)
子牛レバー:400g〜450gほど
ニンニク:2片
クミン粉末:小さじ半
キャラウェイ粉末又はRas el hanoutミックススパイス:小さじ1/3
オリーヴ油:大さじ2
お酢(ワイン酢でも米酢でも大丈夫):大さじ1
塩:小さじ半弱
コショウ:少々
あしらい用刻みパセリ:少々
<必要な道具(目安)> マリネ用の器、フライパン。
<賞味期限> 余ったら密閉容器に入れて、生焼けなら1、2日、よく焼きでも3、4日。
<手順> レバーの皮と筋を外して切り、スパイスを和えて30分から1時間マリネ。 フライパンでソテー。
-
レバーはさっと水洗いして水気を切り、薄い皮と筋を丁寧に取り除いたら一口大に切る。
-
1のレバーを器に入れ、ニンニク、粉末スパイス(コショウは後からでも良い)、塩をよく混ぜてからレバーに絡める。
蓋又はラップをして涼しいところで30分〜1時間漬け置く(この工程をマリネと呼びます)。
冷蔵庫に入れた場合は、加熱調理する20〜30分前には冷蔵庫から出して常温にしておきたいので、余程厚い時期でなでなければ常温で、心配だったらマリネする時間を30分に留めても良いです。
-
マリネしておいたレバーを焼く:
フライパンを熱し、オリーヴ油を注いでオイルが温まったらレバーを入れ、まんべんなくまず表面に火を通して旨味を閉じ込める。
焼き具合は好みで、「ロゼ」と呼ばれる生焼けでもよく焼きでも良い。
コショウを効かせたい場合はここでもうひと振り。
-
好みの加減に焼ける頃、フライパンの空いているスペースにお酢を注ぎ、すぐにフライパンを揺すって全体に行き渡らせたら、お酢の酸味と水気を飛ばすようにもう30秒ほど加熱しつつ、フライパンについた旨味をレバーに絡めて仕上げる。
温かいうちに盛り付け、刻みパセリ少々を散らしてサーブする。
●コリアンダーがお好きだったら、パセリの代わりにフレッシュなコリアンダーの葉を刻んで加えてもまた違った美味しさ。
●Ras el hanoutは、「ニンジンの葉入りドライクスクス」のページにも書いたかと思いますが、20種類を超えるミックススパイス。北アフリカ系移民が多いフランスではそちら系の店で見つかります(フランスのメーカーも近頃販売していますが、本場の食材屋の方が美味しい)。
これを使うのは私流ですが、あれば是非使ってみてください。無かったらキャラウェイシードの粉末、それともコリアンダーの種の粉末でも良いです。
●コショウは、煮込み料理もそうですが、入れるタイミングによってやや違う香りを得られます。
大好きだったらマリネの際と仕上げの両方に使えます。
マリネに加えれば隠し味、仕上げに使えばダイレクトにコショウの風味が楽しめます。
●意外にこのお料理、熱々の白いご飯にも合います。
よく焼きにしてお弁当のおかずにも使えそう。
更には、スパイスはそのままで、でもお塩じゃなくてお醤油を使っても美味しいかも。