マダムTOMATOの“グルメ・ガーデン”
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365のチーズ


Asiago アジアーゴ

  
AOP:1978年12月21日
加熱圧縮タイプ 円盤型
熟成期間:20〜40日
重量:約8〜13kg
サイズ:直径約45cm、高さ約13cm
主生産地:Vicenza、Trento州
MG:40%強
(サイズ、MG、熟成期間はタイプによるので下記参照)
AOC:なし

赤白どちらでも

アルプスの、同名の平野で1000年ほど前から作られているイタリアの牛乳製チーズ。 このチーズが生まれた当初は羊乳を原料としていたのだとか。

アジアーゴというチーズには2タイプあります。
1)Asiago pressato:アジアーゴ・プレッサート(写真のもの)
1度の搾乳で得られる牛生全乳を用い、半加熱して軽くプレス、熟成は20〜40日と短く、穏やかな香りと味わいで近年の嗜好に合った味わい。

2)Asiago d'avello:アジアーゴ・ダヴェロ
脱脂乳と通常乳を合わせて作られるため脂肪分はプレッサートよりやや低め。 熟成期間は長い場合18ヶ月にも及び、この熟成によりフルーティーな香りとシャープさが加わり、生地も更に引き締まります。 また、外皮の色も濃くなり、茶色がかってきます。 すり下ろしてお料理に使うのが一般的。

ここからは1)のアジアーゴ・プレッサートについて。
外皮は極薄くすべらかで若いうちは淡い黄色が一般的、淡いクリーム色の生地は半加熱して軽く圧縮されるため弾力があり、小さめのややつぶれた気泡が生地中に散らばっています。
写真は熟成期間が1ヶ月前後で、そのまま食べるのに向きます。

味わいはミルク風味が強すぎず弱すぎず、酸味もあまり無く、軽い甘味を含むかなりマイルドでチーズ入門者にも食べやすいことでしょう。 強い香りもありませんが、一見淡泊そうな若い顔の割に、くどくないサラリとしたコクも感じられます。

もう一つのアジアーゴについては、数ヶ月〜1年、1年半頃までの熟成を経て生地が引き締まり乾燥するので、パルメザンのようにすり下ろしてお料理に使うのがイタリア流なのだとか。 そうは聞いても、熟成期間の長い物は未だ見たことも味わった事もないので何とも言えません・・・


TOMATOより:どことなく、フランスのカンタル・ドゥー(Cantal doux)を思わせる穏やかな味でクセが無いマイルド、でもフランスチーズとはどこか異なる味わい。
スライスしてサンドイッチや、キューブ型にカットしてアペリティフに向きますよ(6ヶ月程までは。それ以上の熟成物は残念ながら味わった事がありません)。

2003年3月17日







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