マダムTOMATOの“グルメ・ガーデン”
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365のチーズ


Crottin de Chavignol クロタン・ドゥ・シャヴィニョール

  
AOC:1976年2月13日
軟質熟成タイプ 低い円柱型
熟成期間:2〜4週間
重量:約60〜110g
サイズ:直径4〜5cm〜、高さ3〜4cm
主生産地:Centre圏シェール県、ロワレ県、ニヴェール県etc.
MG:45%


Sancerreなどの白又は赤
Pouilly, Sauvinon de Saint-Brisなどチーズと同じ産地のもの

16世紀以降、白ワインでも知られるサンセールの農民達は、山羊を育てその乳からチーズを作って生計を立てていた。 中でも最も著名となったのがこのクロタン・ドゥ・シャヴィニョール。
“クロタン:Crottin”の名は土を焼いて作ったオイルランプ“クロット:Crote”に形が似ている事に由来すると言われるが、今日フランス人の間では、馬糞などを意味する“Crotte:クロット”から来ていると信じる人の方が圧倒的。

山羊生全乳に極少量の凝乳酵素を加えて凝乳にし(温める場合もあるのだとか)、小さな穴の開いた円錐型に詰めて水切り。
次いで型から取り出し表面に塩を加え、度々上下をひっくり返しながら低温で風通しの良いチーズ熟成室で最低10日以上乾燥・熟成させる。

表皮は熟成の若いものは薄く柔らか、細かくシワが寄り、白カビに被われていて、青みを帯びたかびが付いていることもある(可食)。
1個が小さいだけに、熟成が長くなればなるほど表皮部分も身も乾燥してゆき、重さも軽くなる。
若いもののは全体にしっとりしていて、生地はアイボリーか白色、均一で身が締まっていてホロリと崩れる ような山羊独特の感触。 味わいも山羊乳らしさが強い。
熟成が進んだものはピリリとした刺激ある味わいを持つようになる。

食後のデザートチーズとしておすすめ。 生産地では農民、ワイン用のぶどうの収穫者達の間での昼食に好まれるのだとか。
土地のお料理にも利用され、ワインに漬け込んで保存食にもできる。


TOMATOより:Sainte Maure de TouraineやSelle sur Cher、Pouligny St.Pierreなどと並んで山羊チーズ愛好家には人気。
熟成2週間程のまだ柔らかさが残るものをグリルしてサラダや田舎パンを添えて食べると、暖かいチーズから山羊乳独特の香りが更に強く感じられて好きな人にはたまらない美味しさです。

2003年3月17日







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