マダムTOMATOの“グルメ・ガーデン”
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365のチーズ


Pérail ペライユ

  
AOC:なし
軟質熟成カビタイプ
形状:薄い円盤状
熟成期間:1〜2週間前後
重量:90〜180g
サイズ:直径8〜11cm、
    厚み1.2〜2cm
主生産地:ラルザック(ミディ・ピレネー圏アヴェロン)
MG:50%

アヴェロン地方のコクのある、又はフルーティーな赤ワイン

ミディ・ピレネー圏アヴェロン県、コーッス高原で育つLacaune:ラコーヌ種の羊乳を使った、薄く小さな円盤状のマイルドなチーズ。
一度は忘れかけられた事があり、1980年代には極わずかな生産量及び限られた生産者しか居なくなってしまった事に危機感を感じた酪農家、チーズ職人などが集まって広報活動を担当する団体を作り、今日の復活を果たしました。 今ではスーパーマーケットでも買える程。

現在生産者には酪農家(フェルミエ)と酪農工場とあるが、いずれにも共通する作り方はミルクの産地ですぐにチーズにされる点。
製造から3〜4日で食される「Perail frais:ペライユ・フレ」というのもあるが、通常は8日以上熟成させます。
サイズは2種類
小:直径8.2〜8.7cm、高さ1.2〜1.6cm、重さ90〜115g
大:直径8.8〜11cm、高さ1.6〜2.1cm、重さ116〜180g

ヴェルヴェットとのような薄い白カビに覆われた表皮は淡く黄色がかったクリーム色で柔らかく(可食)、濃いクリームのようにもったりした生地は均一で牧草の爽やかな風味。 まろやかで羊ミルクの深いコクがあります。
香りがさほど強くないのもペライユの特徴で、マイルドな味わいは羊乳チーズ入門者にもお勧め。

ただし熟成が2週間を越えると香りが強まります。
反して熟成が8〜10日程のものには軽い酸味が残っており、生産地では時としてチーズよりもむしろ「ミルクの味」と表現される事もあるのだとか。
賞味可能シーズンは冬から夏。


TOMATOより:塩味は強すぎず弱すぎず、ナイフで取ってスライスしたバゲットやカンパーニュなどに乗せて味わうのがお勧めです。
まろやかさを存分に味わうために、他のチーズもですが、とりわけペライユは冷蔵庫から出して常温にしてから食べましょう。 切って残ったものは早々に冷蔵庫へ。 常温に放置しておくと中身がとろけ出てしまいます。

2003年1月13日







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