マダムTOMATOの“グルメ・ガーデン”
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365のチーズ


Tome fraîche トム・フレーッシュ

  
AOC:なし
非熟成フレッシュタイプ、非加熱圧縮済
熟成期間:熟成させない
重量:切り売り可能で指定サイズなし
主生産地:オーヴェルニュ地方
MG:45%


料理による

原料は牛乳、同じオーヴェルニュ地方で作られるカンタルチーズを作る行程で、凝乳を切り、水切りし圧縮しただけのもので、カンタルはこれを更に刻んで圧をかけ水分(ホエー、乳清)を取り除くが、トム・フレーッシュは凝固乳を押し固めた状態。
もっちりとした弾力があり、カットしたものは豆腐か切り餅のように白い。
当然ながらカビも外皮も無い。

加熱するとよくとろけ、面白い程糸を引く。
同地方の郷土料理によく使われるチーズで、中でも「Aligot:アリゴ」、「Truffade:トリュファード」の知名度が高い。
トリュファードとは、ジャガ芋を炒めてトムと合わせて加熱し、ガレット(ホットケーキ)状に焼き上げたもの又はグラタンにしたもの。 アリゴとはジャガ芋のピュレにトムを混ぜ込んだもので、混ぜたヘラを持ち上げると1〜2メーターは軽く伸びる。 いずれも主に肉料理の付け合わせにされる。

そのまま味わった場合の質感はスーパーマーケットで売っている工場生産のモッツァレラチーズのようにしっかりとしているものの、ミルクのほのかな甘味と牛乳チーズの極軽い酸味がある。 ただしそのままつまむにはちょっと物足りない味でやはり料理向き。 上記の通り、ジャガ芋によく合う。
臭みの強いチーズが苦手な人にも問題なく受け入れられるタイプな筈。


TOMATOより:オーヴェルニュに行かないとフランス国内でも入手は難しいかと思ったのですが、チーズ屋専門店に頼んでおくと取り寄せてくれるか、パック詰めのものが入手可能です。(日本ではどうなのやら?)
しかしそうして入手するトムはいつも500g程の塊(私が行く所では7ユーロ程)で、一度買うとついつい食べ過ぎてしまうのが怖いのですが・・・
お料理に使うと、止まらない程美味しいです。
このチーズを使うお料理を日本で実現するには、最も近い代用品はカンタルの熟成が若いもの。 「トム・ドゥ・サヴォワ:Tomme de Savoie」とは異なるので気を付けて下さい。 より近いのは「カンタル」です。
それも無ければ、いっそイタリア物ですがモツァレラを使ってしまっても良いかも。 邪道だ、とこだわらない方は、ネ。

「欧米料理:お野菜」に「Aligot:アリゴ」と「Truffade:トリュファード」のレシピを用意しています。

2003年1月14日







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